18.決着
スパーン!!スパーン!!
ひろとの尻を棒で叩く音が響き渡っている。
叩かれるたびに、苦悶の表情でうめき声をあげながら自由になる腕を使って這いずって逃げようとするが、追い付かれ叩かれ続けた。
(これはやばい!!尻が破裂するぅ・・・・)
なんとか打開策がないかと考えを巡らせようとするが、尻の痛みでろくに考えることが出来なかった。
(そうだっ!サーベルはどこに行った!?)
いつの間にか手から離れていた、サーベルを探すと1mほど横の床に転がっていた。
ウサギ顔に気づかれないように少しずつ少しずつ近づいていき、サーベルにそっと手を伸ばす。
カンッ!!
「あ・・・・」
ウサギ顔がサーベルを蹴り上げ、数m向こうに滑るように転がっていった。
見上げると、ウサギ顔がニッタリと笑いながらこちらを見ている。
しばらく無言で見つめ合うと、ウサギ顔がゆっくりと腕を振り上げ、棒を叩きつけた。
「あひんっ!!」
バシン!バシン!と静かな部屋の中で尻を叩く音が響き渡っている。
(くそう、足が動かないからどうにもできん・・・このままではまずいぞ・・・こうなったら・・)
ひろとは、意を決して、腕に力を入れて状態を起こした。
そのまま土下座の態勢になり、全力で謝った。
「申し訳ございませんでした!ウサギ様!なんでも言うこと聞きますからどうか何卒許していただけませんでしょうか?」
「この通りです!よろしくお願いいたします!」
ウサギ顔は、ゆっくりともったいぶるように目の前まで歩いてきて、今までで一番の笑顔で笑い、股間を狙って蹴りを入れた。
「おほんっ!!」
ひろとは、蹴られて咳き込みながら、なおも涙を流して必死に謝り続けた。
「お願いしますぅ!この通りです・・。この・・哀れなブタをたすけてくださいい・・お願いしまぁす!」
ウサギ顔は、ひろとの髪を掴み、顔を上げさせた。
ひろとの目の前まで顔を近づけて、にちゃああっとサディスティックな笑みを浮かべた。
ザスッ!!
その瞬間、ひろとの腕が振るわれ、風を切るような音とともに突如ウサギ顔の首に一筋の赤い線が生まれた。
ブシャーアアア!!
続けて、赤い鮮血が派手に飛び散る。
ウサギ顔が手で首を抑えるが、血は止まらず勢いよく流れ続けた。
ひろとの手には、『森』で拾ったナイフが握られていた。
ひろとが完全に戦意を喪失したと思ったのだろう。
ウサギ顔が油断して、近づいたところを、腰に取り付けたナイフで斬りつけることができた。
昨日、街で皮のナイフシースを見つけて、シースに収めたナイフを腰に括り付けて忍ばせていたのだ。
「ふっふっふっ・・・やったぜ・・・」
ぜえはあと肩で息をしながら、どや顔でナイフをウサギ顔に向けながら、得意げにつぶやいた。
ウサギ顔は、大量の血を流し、ガクガクと体を震わせながらしばらく呻いていたが、そのうち動かなくなった。
「なんとかやれるもんだな・・・」
笑みをうかべ、ガッツポーズをしながら、立ち上がろうとして、そのまま前のめりに崩れ落ちた。
ひろとは、体力の限界がきて、意識を失い床に倒れこんでしまった。




