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クリスマス・プレゼントは金色のイヤリング

作者: 相草河月太

 粉雪が舞い散る中、恋人達は輝くイルミネーションの下をお互いの手を繋ぎ歩く。寒さに頬を赤く染め、白い息を吐きながら時々視線を交わして想いを確かめ合う。

 窓外に見える甘いクリスマス・イブの街景色。


 細く伸びた白いライトが上から下に明滅し、雪に混じって幻想的な光の滴に見える。

 蒼人だったら、ミノムシの糸についた水滴だというだろうか。

 せっかくのホワイトクリスマスだというのに。 


 雪羽はため息をつき、幸せに満ちた世界から目を背けた。見たくない。

 控えめに注がれた赤ワインを一口のみ、グラスに付いた口紅を拭う。また後で直しにいかないと。

 室内を見て、気分はさらに重くなった。


 毎年大規模に設置されるクリスマス・イルミネーションの見える、絶好のSNSスポットのこのレストランは、欧風の御伽噺に出てくるような可愛らしさと蝋燭を使った柔らかな照明が特別感を演出する、クリスマス・ディナーのためにあるような店だ。

 当然ながら周りは幸福そうなカップルだらけ。

 キャンドルがほのかに照らすテーブルを挟んで、「ここにはわたしたち二人きり」というようなしっとりとした目で笑い合いながら、静かで暖かい満ち足りた雰囲気で食事を楽しんでいる。


 一人でいるのはもちろん雪羽だけだった。

 隅の席なのがまだ救いだ。もう一口ワインを飲む。蒼人が来るまで飲まないつもりだったのに、この惨めな気持ちを癒すにはお酒でもないといられない。


 研究で忙しいのはわかってる。

 でもクリスマスまで?連絡も取れないからこの店から出ることもできない。


 ウェイターが店員として100点の微笑みを浮かべて音もなく近寄り、減った赤ワインをさりげなく継ぎ足す。

 「お食事はまだ、大丈夫ですか?」

 幾度目かのこの言葉にいたたまれなさが募る。

 「まだいいです、あの、もう一人くるんで、それからで」


 時間はじりじりと流れていった。

 テーブルを占めていた大勢の男女は次々と巣立ってゆく。あれだけいたカップルの最後の一組が、この先を想像できるような熱い目配せを交わし腕を絡ませあいながら店を出ていった。


 残された雪羽のグラスに変わらぬ微笑みを浮かべたウェイターがボトルの残りを注ぎ、空になったことを告げる。同じものを頼んで雪羽は熱くなったひたいに手の甲を当てる。

 結局一本飲んでしまった。気分は最悪だ。


 食べなくても待ち続けでも嫌な顔一つせず放っておいてくれるのはさすがだ。それだけが今日この店をえらんだ唯一の良かった点かもしれない。値段だけのことはある。

 閉店時間が近づく。食事のラストオーダーも済んでいた。何も食べる気にはなれなかった。この店を出るまでは、気持ちは抑えておこう。家で、泣こう。


 そう思って雪羽が諦めかけた時だった。

 一人の男性が店に駆け込んできた。蒼人だ。


 嬉しさと怒りで感情がぐちゃぐちゃだ。酔いで火照った顔を手で仰ぎ、やってくる蒼人に笑顔をつくる。最初から怒るのは絶対やめよう。

 「ごめんごめん、遅くなった」

 息を切らせてコートも脱がずに席に駆け寄った蒼人にウェイターが近づき上着を受け取ろうと声をかける。


 蒼人がいつものカバンとは別に持っていた紙袋を、大切そうに椅子に置きコートを脱いだ。

 期待していなかった分、雪羽の胸は勝手に高まる。ちゃんとプレゼントを用意してくれたんだ。


 続いて閉店時間とラストオーダーを説明するウェイターに、対して気にしていなそうに出来るものを頼んで、ようやく蒼人は腰を落ち着けた。

 髪に積もった雪を払ってあげながら、雪羽は尋ねた。


 「どうして連絡もくれなかったの?」

 「ごめん、スマホを研究室に忘れちゃって。気づいたときにはもう電車乗っちゃってたから」

 蒼人の言い訳はいつものように仕事の話だ。


 「研究って。今日無理ならこんなところ取らなくて良かったのに。私が一人でどんな想いだったかわかる?」

 「本当にごめん、悪かった」

 お酒のせいか気持ちが自分でも抑えられない。蒼人が来てくれて嬉しいはずなのに、それよりも自分を蔑ろにしたことが許せない気持ちが大きくなる。


 蒼人は農業生物資源研究所とかいう動植物の改良研究の遺伝子組み換え研究センターに勤めていたが、最近外資のジーン・ナルとかいう会社にヘッドハンティングされた。

 そこでプロジェクトリーダーとして抜擢されたらしく、休日まで仕事でつぶれることが多くなった。


 久しぶりにあったのに喧嘩はしたくない。蒼人が注いでくれたワインを煽り、雪羽は気持ちを切り替えようとする。

 「今日のために準備してたんだけど、思ったより幼虫の動きが鈍くてさ。室温を調節したり、湿度を変えて、ライトの色も試して見たんだけどなかなかうまくいかなくて」


 「ねえ、今日は研究のことはやめよ?後ちょっとでここ出なきゃいけないし」

 「ああ、そうだな」


 蒼人が考える時にするいつもの左上をキョロリと見る表情をして話題を変える。

 「そういえば雪羽のとこでも売ってるんだっけ?あれ。スズランエリカ。きれいだよな」

 「ああ、この前言ってたやつ?大人気だよ。クリスマスエリカって、よく考えたよね」


 私たちは植物園で出会った。私は草花を見に、彼は蝶を見に。

 少年のような彼のユーモアとこだわりに私は惹かれ、自分から告白して付き合うようになった。

 だが花はいつだって受け身だ。蝶が来るのをじっと待たなければいけない。


 最近彼が研究者として忙しくなってからは、普通の花屋の店員である私には余計にそう思える。

 でもやっぱり蜜を吸いに来る蝶は魅力的だ。久しぶりに見る蒼人はカッコよく、話す内容も昔と変わらぬ独特のユーモアと気遣いに溢れている。


 このままずっと仲良くいられるだろうか?

 蒼人は私を、結婚相手として見てくれているのだろうか?

 付き合う告白は自分からしたけれど、プロポーズは蝶からして欲しい。


 店員が気をつかって閉店時間を延ばしてくれたのだろう、雪羽たちは追加のボトルを開け、出来るもので頼んだ割にはとても美味しい食事を楽しむことができた。

 「ああっ、ありがとう!これ欲しかったんだよ」


 雪羽が先に渡したプレゼントを開けた蒼人が無邪気に喜ぶ。思わず頬が緩み今日のことが全てどうでもよくなった。遅れて来てくれたおかげで、この素敵な店で本当の意味で二人っきりで過ごせたのだから。

 「良かった。結構悩んだんだけとどそれにして正解」


 「うーん、俺のも喜んでくれるといいけど」

 言葉の割には自信ありげな顔で言った蒼人は、さっきの紙袋を雪羽に渡す。

 「メリークリスマス」


 「ありがとう」

 雪羽は本当に幸せな気分だった。全く期待していなかったクリスマス・プレゼント。

 蒼人がくれるものはいつも自分では選ばないようなものばかりだけれど、どれも彼のセンスとユーモアが感じられてそれが嬉しい。


 「なんだろう?」

 思わず浮き立つ雪羽の声。

 「ちょっと特別なもの」


 照れたように鼻をかいて、蒼人が珍しく真面目な口調で言う。

 「俺も考えててさ、この先のこと」

 ドキリと雪羽の心臓が跳ねる。もしかして、もしかすると。


 「何それ、期待しちゃう」

 意味ありげな笑みを浮かべる蒼人に見つめられながら雪羽は紙袋から取り出した箱を開ける。

 「え?何これ」


 雪羽の声は氷のように冷たく響いた。ウェイターですらその変化に気配をひそめる。

 一人蒼人だけが気づかないのか得意げな声で説明する。

 「すごいだろ、自分で作ったんだ」


 箱にはイヤリングが並んでいた。ゴールドのクリップオンに下がった大きな飾り。

 金色に輝くそれは、蝶のサナギだった。


 「オオゴマダラっていうんだけどさ、綺麗だろ?これ自然にこうなってるだぜ。改良じゃないの。沖縄の蝶で温室で育ててたんだけど、さっきもいったようにサナギになってくれる次期を調整するのが難しくってさー。時間かかってようやくなんとか間に合ったんだよ」

 静まり帰った店内に、テンションの高い蒼人の声が場違いに響く。


 「もちろん生きてるし、金具をつけたところはもともとサナギが木にぶら下がる部分だから、このまま吊るしておけばちゃんと蝶になる」

 蒼人は興奮したようすでイヤリングを持ち上げ揺らして見せる。


 「ほら、揺らすとキラキラ光る。膜が層になってて、反射するときに黄色を選択的に跳ね返すからこうなってるんだ。他にももっと金色なトラフトンボマダラとか銀色のツマムラサキマダラもいるんだけど、どうしてオオゴマダラを選んだのかっていうと、大きさなんだよ。羽化すると13センチにもなる。で、一番苦労したのが遺伝子を組み替えて…」


 「やめて」

 強く言って雪羽は顔を覆う。自分の作った作品に夢中になっていた蒼人がようやく気づく。

 「どうした、雪羽」


 「どうしたじゃない。こんな時まで自分の研究を持ち込むなんて」

 雪羽は立ち上がり、駆け足で店を飛び出た。

 店に預けたコートもそのままに、雪の舞う道を振り返らずに走り去った。駅前でタクシーの列に割り込み、声を荒げる客と困りますという運転手に「いいから!」と大声で叫び、無理やりに走らせた。


 蒼人は追ってきただろうか?

 追おうとしても、店の会計や雪羽の荷物や自分のコートもあってすぐには店を出れなかっただろう。

 タクシーに乗ってしまった今、追ってきていようがいまいがどうでもよかった。


 それから雪羽は仕事先の花屋に無理を言って年末年始の休暇を早めてもらい、翌日の朝すぐに実家に帰った。

 スマホは部屋に置いてきた。友達と会う約束もなかったし、もともと正月は実家で過ごすつもりだったので不便はない。


 両親は驚いたが喜んでくれ、先に帰省していた妹と四人で昔のような家族団欒を楽しんだ。

 みんなでテレビを見、買い物に行き、料理を作った。


 蒼人のことは考えたくなかった。

 怒りに任せて放り出してしまったことに、申し訳ない気持ちがないわけではない。

 でも、あのプレゼントは許せなかった。


 忙しくて会えないのは我慢する。でも二人の時間に自分の研究を持ち込むなんて。

 私はお互いを大切にしたいだけなのに。

 研究に夢中で、私がどう思うかなんて目にも入っていないのだろう。


 しかし感じたショックが時間が経って弱まるに連れ、やはり彼のことが気になった。

 きっと悪気はなかったんだろう。本当に子供のような人だから。

 喉元に骨がささったような思いで雪羽は年を越し、本当ならば仕事始め前日の4日までいるつもりだったが、2日の朝には帰ることにした。


 帰ってどうしようという考えがあるわけでもなかった。

 こちらから連絡するつもりはないし、向こうから連絡がきてもなんと言えばいいのか。

 本格的な雪が降る中、駅から自宅まで歩く雪羽の足は重かった。


 「雪羽?」

 マンションの入り口で傘の雪を落としているときに声をかけられ雪羽は飛び上がりそうになった。

 マンション正面の公園、雪の積もったベンチから立ち上がり近づいてきたのは蒼人だった。


 「蒼人?もしかして、ずっと待ってたの?」

 傘をさしてはいるが蒼人のコートには舞った雪が張り付き真っ白になっていた。足元はブーツだが、ズボンの裾は濡れて黒ずんでいる。

 

 蒼人は首を振り、笑うと

 「雪羽、お願いだから、何も言わずに一緒にきてくれないか」

 と真剣な声でいった。


 花はやってきた蝶をむげにはできない。

 謝りも言い訳もしない蒼人をどう考えればいいのかわからなかったけれど、雪羽はそれにうなづいた。


 電車を乗り継ぐ間、二人に会話はなかった。

 ただ、蒼人が大きなカバンを大事そうに持っているのが雪羽には気になった。


 やってきたのは、植物園だった。

 大雪だが開園はしていた。どうやらお正月の企画展があったようだが、雪のせいで他に客はみえなかった。

 貸し切り状態の園に入り、蒼人に導かれるまま雪羽はついてゆく。


 蒼人の目的の場所はやっぱり熱帯植物園だ。

 一年中蝶が舞い、色鮮やかな花が咲き乱れる、二人に取って思い出の場所。初めて出会ったところ。

 ビニールのカーテンを潜るとムワッとした湿度と気温に迎えられる。アマゾンやインドネシアに生えるヤシやバナナなどの樹木や、ラフレシアやストレリチア、キングプロテアなどの珍しい花が咲き乱れている。

 

 蒼人が立ち止まったのは、沖縄を再現したコーナーだった。

 真っ赤なハイビスカスにピンクのブーゲンビリア。たくさんの花が集まって葉が隠れるほど大きな塊を作るサンダンカ。

 中央に植物に囲まれるようにベンチがあり、その正面には人工の滝も作られている。


 色鮮やかで甘い香りに満ちた、テーマパークのように綺麗な場所だ。

 蒼人は雪羽の手を引いてベンチに座らせ、自分も並んで腰掛ける。


 「雪羽。お願いばかりですまないが、これから俺がお願いすること、怒らないで最後までやって欲しい。その後で、君の気が済むまでどんな詫びだってするから」

 「なんでも?雪の中で裸で土下座でも?」

 「ああ。雪羽が望むなら」


 「馬鹿言わないで。わかった。早くしてね」

 「ありがとう」

 蒼人はカバンから大きな容器を取り出した。開けると分厚いクッションに箱が包まれている。どうやら保温ケースになっているようだ。


 大切そうに取り出した箱を蒼人が開ける。

 中身を見た雪羽の顔が強張る。

 「これ、つけてくれないか。お願いだから」


 それはあのクリスマス・プレゼント。

 金色の蝶でできたイヤリングだった。

 表情をなくした雪羽に、蒼人が懇願する。


 「なあ、頼む、お願いだから」

 ため息をついて雪羽はイヤリングに手を伸ばす。

 呆れ果てていた。本当に、これでもう最後のつもりで願いを聞きいてあげることにした。


 雪羽が両耳につけ終わると、蒼人はうなづき、自分のスマホをインカメラにして見せてくる。

 そこには二匹のサナギを耳に下げた雪羽が写っている。

 なんだか妙な姿だ。サナギはキラキラと輝いて、とても生き物には見えない。


 「で、つけたけど?」

 雪羽の冷めた問いに、蒼人が力のこもった声でいう。

 「もう少し待って。このままで」

 

 意味はわからないが、蒼人の好きにさせようと思った。

 どうせもう終わりにするんだ。

 相手が思い残すことがないように。自分に未練を残さないように。

 

 滝の音をきき、熟れたような熱帯植物の花の芳香に包まれながら時間が流れる。

 一体何を考えているのだろう、蒼人は。

 こうして黙って二人並んでいると、思い出すのは出会ってからの楽しいことばかりだ。


 いつの間に、どうしてこんなに自分勝手な人になってしまったのだろう。

 なんの説明もせずただ待たせる蒼人が悲しかった。


 「きた」

 蒼人が興奮した声でいう。

 「え」と振り向いた雪羽に、「ごめん、動かないで」と蒼人はいい、スマホを差ししめす


 「あ」

 耳のサナギが孵ろうとしている。殻の背中が割れ、中に詰まっていた白い羽がはみ出てくる。


 蒼人はスマホを雪羽に持たせると、雪羽がつけていた反対のイヤリングを外して彼女の目の前に持ってきた。

 微かに揺れるその金色の背中が割れ、こちらからも蝶が生まれようとしている。


 スマホの画面では、雪羽の耳のしたで背中を逸らした蝶が羽をひろげ出す。

 不思議な気分だった。キラキラと輝くアクセサリーから、生き物が生まれてくるなんて。


 「あ!」

 目の前の蝶は全身をサナギの外に出し、羽を乾かし初めていた。

 シワだらけだった羽が次第に広がり柄がはっきりとする、それを見た雪羽は思わず口を押さえた。


 蒼人が実験の成功を見守る科学者の、緊張した面持ちで雪羽に笑いかける。

 確かに大きい蝶だった。日本ではオオムラサキが大きい蝶として有名だがそれと同じくらいある。


 サナギは輝く金色だが、孵った蝶の羽は白いベースに黒の葉脈と斑点の散って優しく可愛らしい。

 その、オオゴマダラが広げた羽に、文字が浮かび上がっていた。


 「見える?これを研究してた」

 雪羽は鼻の奥がつんとした。やばい、泣きそうになっている、と思い必死に堪える。


 『ユキウ ダイスキ』

 ちょっと不格好だが、確かにそう読めた。


 じゃあ、もう一匹は?

 スマホを覗こうとしたそのとき、耳元から蝶が飛び立ってゆく。


 「あ!」

 首を回して行方を追う。二人の上を飛んでいるが、羽ばたいているので読むことができない。


 手元のサナギに止まっている蝶が飛び上がるのを待って、二人は最初に飛び立った蝶を追いかけ始めた。

 花に止まったところに近づこうとするが、その度に逃げてしまいなかなか読むことができない。


 何度か繰り返してようやくハイビスカスに落ち着いたオオゴマダラを脅かさぬよう、雪羽と蒼人は忍足で近づく。

 蝶はゆっくりと羽を動かしながら蜜を吸っている。


 動かしていた羽が完全に広がって、止まる。

 読めた。

 

 『ケッコン シヨウ』


 雪羽の目から堪えきれない涙が溢れた。

 「ばかっ」

 

 叫んで雪羽は蒼人に抱きつく。

 「ごめん、プロポーズはどうしても特別なものにしたくって、ずっと研究してた。羽の模様かえるのがめちゃ大変で。説明もせず勝手なことして、傷つけて悪かった。驚かせたくて」


 そうだ、この人は昔からこう言うユーモアとこだわりのある人だった。

 雪羽は蒼人にしがみついて離れない。


 「嬉しいよ。でも一人にしないで。研究のせいで私を忘れたと思った」

 「まさか。それで、どう?」

 

 「どうって?言葉で言って」

 蒼人が照れたように鼻をかき、真剣な顔になっていう

 

 「結婚してくれる?」

 「うん、喜んで」

 

 外には雪が激しく舞う中、色鮮やかな花に囲まれた二人を、愛の言葉を載せた二匹の蝶が舞い祝福していた

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