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4話 仲間

見てくれてる方へ

遅くなり申し訳ありませんでした。

「仲間が欲しい。」


朝食に箸をつつきながらそう大輝がいう。


「男3人の冒険もいいがやはり華がない。具体的には女性の冒険者。冒険に行き危険な目にあう、そこで華麗に俺が助ける。そこから芽生える恋。だから仲間を作ろう。」


「途中変な事言ってるけど仲間を作るのは僕も賛成かな。」


大輝の隣で拓海が賛同する。


「回復できる僧侶とか仲間に出来たらかなり回復アイテム節約できるしね。」


「いや、一旦死ねば回復するから大丈夫だろ。」


「そんなホイホイ死ねるの結城だけだよ…」


この世界で何回か死んだが生き返るたびに体力が回復する為俺は回復薬を使ってない。まず回復する前に死んでしまうからな。


「てか普通死ぬのは怖いよ。仮に生き返るとしても僕は怖い。」


「俺も流石に死ぬのは怖いな。」


俺だって好きで死んでるわけではない。俺だって本当は無双したかった。


「俺は仲間を作るのはあまり気が進まないな。例えば俺が死んでそこから生き返るとこを見られたらどう誤魔化す?」


「あー、たしかに…」


この世界で死んだら限られた方法でしか蘇生できない為あまり見られたくはない。下手すれば魔物扱いされるかもしれない。


「だが俺たちじゃ対処できない敵や仕掛けなどあった時の為に冒険者同士の繋がりを持っておくのはありかもしれないな。」


「ギルドで色んな人と喋ったりするけど仲間ってより同じ学校の人ってレベルだから親しいわけではないからな。」


最初の冒険の後何度か冒険をしたりしたがすべて俺たち3人でやった訳だが考えてみるとあの時宝箱の鍵を開ける技術を持った人間がいたらよかったなどと思い返せば俺たちじゃ足りない部分もある。


この世界の冒険者と冒険してみることで新たな発見や技術などを学べるかもしれない。アイテムなどの使い方は冒険の書にある程度載っているがそれだけでは分からない事だってあるはずだ。


「よし、じゃあ飯食ったらギルド行って一緒に冒険してくれそうなひと探すか。」


「分かった。まぁ無理そうだったら3人で行けばいいしね。」


「良さそうな人いればちょいちょい一緒に冒険して貰おうぜ。女性の方優先でな!」


「ところで大輝、ここにあったウインナー消えたんだけど知らない?ねぇ。」


「今日は取ってないぞ。いや、マジで。」


「今日も の間違いでしょ?流石に怒った、覚悟しろ介錯してやる。」


「いや、マジで違うって!痛い!マジごめんって、何もしてないけどごめん!」


すまんな拓海、ウインナー食ったの俺なんだ。後で2人に何か奢るか。











「ここが集会所か、中々広いな。」


集会所

主に仲間同士で話し合いをしたり、パーティの仲間の募集や討伐の参加の募集などを呼びかけている。

スペースは1つのテーブルに5.6人座われそうな椅子がありそれが見ただけで100個近くある。


俺たちは基本3人で飯食いながら1日どうするか決めてる為使ったことは一度もない。


「ここで突っ立てるのもあれだしさっさと紙募集内容書いて席座ろうぜ。」


それもそうだな。俺は受付でもらった紙にざっくりと募集内容を書きそれを募集板に貼り付ける。内容は


「南の下水路付近のスライムの討伐。

回復又は強化などの補助職希望。

こちらは、遊び人、パラディン、ソーサラー。

詳しい内容は話し合いで決めます。


42 」


このくらいでいいだろう。

最後の42という数字は席の数字である。席に数字が割り振られており募集板を見て気になったパーティがどこにいるか分かりやすくする為らしい。


「後はあそこで座って待っとくだけだな。」


「だな、てかあのおっさん達募集板見る限りかなり強そうだな。」


「やっぱりどの人がどのくらいの実力か分かるから募集板ってシステムいいよね。」


よくオンラインゲームで初心者が募集してるクエストについて行き無双してたのを思い出す。俺は強ぇー!って出来るからな。ここでは俺はそうならないがな。


「んじゃ行くか。」


「お前ら2人は先に行っててくれ。すぐ来るから。」


「おけ。」


席に向かいながらどんな人が来るか考える。出来れば俺たちと同年代の男性がいい。女性の方が正直嬉しいんだがうまく喋れる自信がない。拓海は喋り慣れてそうだが大輝は未知数だし下手すれば女性が危険になるかもしれない。そう考えるとやはり男性の方がいい。





「すいません募集板を見ました。詳しいお話聞かせてもらってもいいですか?」


数十分ほど経ち始めての来訪者である。

その人物は髪は金髪で長く毛の先まで美しく体に合わせて一本一本が動いてるように感じるほどサラサラである。身にまとってる服もシミひとつ見当たらず純白そのものであった。


「あ、すいません私はココアと申します。ジョブは僧侶です。よろしくお願いします。」


「自分はハオウでこっちはたくみん、でこっちは…」


「俺はルシファー!よろしくねココアちゃん!」



ぐいぐい行くなオイ、てか俺はまだ自分のこっちの名前名乗るの恥ずかしいのによ。大輝のせいで変な印象持たれてないよな?おい拓海、ちゃんと見張っとけ


「ちゃんはちょっと恥ずかしいのでさんでお願いします…」


「それじゃココアさん、いやココアたんはどうです?グフゥッッ!」


「すいません仲間が。始めて一緒に冒険できる仲間が来てテンション上がったみたいなんです。」


恐ろしく速い拓海のボディーブロー、俺じゃなきゃ見逃してたね。


「それじゃココアさん、これからの予定の事について話しますがよろしいですか?話を聞いてやっぱりコイツらとは冒険出来ないって思ったらいつでもおっしゃって下さいね。」


「あ、分かりました。お話してもらって構いません。」


これからの予定はざっくりと説明すると

南の下水路へ行き真っ直ぐ進みその後突き当たりを右に曲がりその後道なりに進んでいけば最終的に入り口に付くルートの予定だ。まぁぐるっと見回りするみたいなもんだ。でその途中ででたスライムやモンスターを狩る。


「了解です。それで構いません。」


正直女性が下水路に行くのは躊躇われると思ったがそうでもないのかな?まぁそこは人それぞれか。









「やっぱ何度来てもここの臭いキツイな。マスクしてても匂いは貫通して来やがる。」


「おめーの部活後の胴着よりはマシだ。」


今俺たち4人は下水路の中へいる。ミーティングもすんなり終わり日が明るい内に済ませようって事で早めに出立した。


「具合悪くなったら私に言ってくださいね。回復魔法で治しますから。」


「ココアさん、胸がキュッと締め付けられてるような痛みがあるんですがどうやったら治せると思いますか?」


「ほんと恥ずかしいから黙ってて。」


まぁこんな冗談を言ってるくらい今のところ余裕がある。いやただのセクハラだがな。


「そういえば何故スライム退治をなされようと?」


何故かというとスライムの強さに秘密がある。


スライムはやはりこの世界でもポピュラーな魔物らしく生息地は下水路や草原など色んな場所にいる。

食べる物は魔物の死骸や水の中のバクテリアなど色々食べる。

攻撃方法は敵にまとわりつき獲物を窒息させその後捕食する。1人の場合などまとわりつかれたら厄介だがパーティである場合苦戦はない。

退治方法だが剣士であれば斬りつけていき分裂させていけばそのまま再生出来ず溶けていく。火炎瓶などあれば手早く済む。魔法職であればもっと手っ取り早く済む。 敵としてはかなり簡単に倒せる分類だ。

冒険に関係ない事だが一部の家では家で出る残飯処理の為に飼ってるとこもあるとか。


とスライム自体パーティで対処するとかなり弱い。何度かこの下水路で戦ったが負ける気配は一切ない。攻撃も纏わりつくしかないから俺も死ななくて済む。まとわりつかれて窒息して死ぬ前に2人に助けてもらえればいいからな。しかもパラディンの拓海のお陰でモンスターのヘイトがそちらへ向かう分俺があまり狙われずに済むからかなり安全だ。そのおかげで大体拓海はヌメヌメになるが仕方ない。


ただ欠点があるとしたらスライムの体液はかなり臭い。下水路で生活しているお陰で気をぬくと気絶しそうになるくらいだ。


「誰かがこういったことをやらないといけないと思ったからです。」


俺でも死なずに倒せるからとか本音言える訳でもないからそれとなく印象良さそうな言葉を言う。


「ふふっそれは本音ですか?それとも遊び人のテクニックですか?最初ハオウさんが遊び人って知った時びっくりしましたよ。」


そうだ、振る舞い的に大輝の方がよっぽど遊び人だ。それと遊び人はあくまでジョブの話で中身は関係ない!俺は好きになった相手には一途な筈だ。新作のギャルゲー出るたびに推しが変わるがそれはノーカンで。


「遊び人ってのはジョブなんで自分は真面目ですよ。」


「ちゃんと分かってますよ。」


「ココアちゃん、あいつ嫁何人でもいるから気をつけてね。」


おい変なこと言うな。それは別次元の話だ。三次元の方ではない方だ。ココアさんドン引きしてんじゃん。その視線マジ辛いから辞めて。









「いやー!回復してくれる人いるだけでこんな違うんですね!初めて回復魔法かけてもらったんですけどヒュンってするんすね!」


「ルシファーさんも凄いですよ!私もう魔力少なくてヘトヘトなのにあれだけすごい威力の魔法いっぱい打ってたのにピンピンしてるなんて!特にさっきの雷の魔法なんて初めて見ました!」


裏ではすっかりパーティに馴染んだココアさんが大輝と楽しそうに話している。あれから何度か戦闘したが回復魔法すごい。怪我はもちろんのことこの下水路の空気とスライムの体液により毒状態に似たような症状になるがそれさえも治してくれる。普段は飲み薬や薬草などで治すが体に回るのに時間がかかる。一方回復魔法の方は即効性がありかなり良い。しかも魔法かけられた時のヒュンってする感覚が心地よい。


だがその分魔力の消費も多いらしく、あまり疲れさせないためにココアさんの荷物は俺が持ってる。荷物持ってる俺ええやろ?的なアピールでは無く単に回復魔法のリソースがほぼ俺に使ってくれたからかなり申し訳無くなって俺に持たせてと頼んだ。


「このあそこの分岐路を右に曲がったら入り口について終わりだぞ、よかったなたくみん。」


「何度来てもあのヌルヌルは気持ち悪いよ……」


パラディンの性質上狙われやすく斬って倒してもその返り血ならぬ返り体液のせいでちょっと汚れる。本人にダメージはないが精神的ダメージの方はあるらしい。


まぁあそこ右に曲がったら終わりだしさっさと汚れ落としてギルド向かうか。


と考えながら分岐路を右へ曲がる。だがそこには入り口は見えず代わりに



今まで倒して来たスライムの倍以上のデカさのスライムがいた。そいつは普通のスライムより濃く濁っており大きさは天井スレスレまで到達しており液体の壁かと思うほどでかい。2、3人ぐらいなら軽く飲み込んでしまうだろう。


「は?」


不意に誰かが言葉を漏らす。いやもしかしたら俺も知らんうちに言ってたかもしれない。

スライムがピクッと動く。スライムには目がないから何処を見てるか分からないが恐らく俺たちに気づいた。


「逃げろー!!!」


全員回れ右して元来た道を走る。だが、


「ちょ、あいつ速くね!?スライムのくせに!」


スライムは本来遅いがこいつはでかい分歩幅もデカくなりその分速くなったのだろう。ただの予想だが。


「はっ、は だい…ルシファー!魔法打て!」


「む、無理だ!爆発魔法だと全員巻き込まれちまうし、雷魔法は詠唱長くてその間に飲み込まれちまう。」


やばい、逃げて距離空けて魔法打ち込んでもらおうと思ったがこんだけスライムが速いとは思わなかった。やばい詰んだか?いや、俺には[とんずら]というスキルがある。


[とんずら]

敵から投げる場合エネミーがこちらを見失いやすくなるスキル。ただ、パーティや複数いる場合成功率がかなり低くくなる。


俺1人だと確実に逃げやすくなるが、パーティ全員だと敵を巻くのにかなり時間かかるだろう。それよりも


「はぁ、はぁ、ぜぇはぁ、」


ココアさんが限界に近い。ここで見殺しにするのは嫌だ。せっかく出来た冒険者仲間だしぶっちゃけ1人飲み込んでもこのスライム動き止めそうにないからな。


俺が、いや俺たちが男にならないといけないようだな。


「おい!俺たちが2人で足止めする!その間に距離稼いで爆発魔法打て!雷じゃなくて爆発だぞ!」


「は!?何考えてんだ!お前は!?」


「いいから信じろ!たくみ、ん耳を貸せ。」


「……はあ!?あれに!?心の準備を…」


「よし行くぞ、せーのっ!!」


俺は拓海の腕を掴みスライムの方は突撃する。そしてそのまま2人とも飲み込まれる。うわ、予想以上にヌルヌルいや、ヌゥルヌゥルってレベルだ。そして拓海が俺をできる限り包み込むようにして抱きしめる。やっぱパラディンのコイツ力つぇーな。と変な事を考えるのをやめこれから来るであろう衝撃に備える。


刹那、体の内側から轟くような振動が来て俺と拓海は吹き飛ばされる。どうやら足止めは成功し、無事スライム吹き飛ばせたようだな。拓海に庇ってもらわなきゃ粉微塵になってたがな。


「無事助かったようだなってくっさ!!」


あり得ないぐらいコイツの体液くさい。拓海に至っては気を失っている。爆発の衝撃で周りに飛び散ってもれなくあの2人にもしっかりとかかっており臭さで叫んでいる。阿鼻叫喚だ。





「風呂はいいものだ。やっぱり日本人は風呂だよ風呂。」


スライム討伐後俺たちは近くの温泉宿で風呂に入ってる。ここの温泉宿は主に冒険後の冒険者などが利用しておりこんな臭い匂いを撒き散らしてる奴らでも普通に入れる。流石にそのまま行くのはあれなので途中川で軽く防具などを洗っている。


「洗濯も時間かかるだろうしのんびりしとくか。」


「だな、それにしてもここが混浴じゃないことが悔やまれるぜ……」


「ちょっと、誰かに聞かれてたら恥ずかしいじゃん。後混浴でもココアさんはいないと思うよ。」


「そういやそうだったな。何か用事でもあったのか?まぁそこは紳士たるもの深く詮索しないでおこう。」


「紳士の前に変態つけ忘れてんぞ。」


先に行ってて下さい、後から来ます。温泉宿に行く前にココアさんに言われてここにいる。変態紳士の言う通りあまり詮索するのはやめておこうまぁ後から来るって言ってるから来るだろうし。




俺たちは風呂を上がり浴衣に着替えロビーへ向かう。洗濯が終わるまで暇だ。


「あー、美味い。やっぱ風呂上がりはコーヒー牛乳だよな!」


「この世界にもコーヒー牛乳あったんだね。」


2人は自販機でコーヒー牛乳を買い飲んでいる。あまりにも2人が美味そうに飲むもんで俺も飲みたくなった。俺は懐の財布を取り出そうとしたが、、ない。

風呂場に置き忘れてしまったか。


「すまん。財布風呂場に忘れたから取って来るわ。」


「オッケー、ここで待ってるね。」


「ほぅ、フルーツ牛乳も中々美味いな。」


俺は風呂場へ戻る。風呂入る前には確かにあったから風呂場に確実にあるはずだ。盗まれてる可能性もあるかもしれないがスキルのせいで中身にほとんどお金入れてなかったから盗まれてもいいがな。


風呂場につき扉を開け俺が使ってたロッカーを開ける

誰か風呂入ってるみたいだしさっさと見つけて戻るか


「おぉあって良かった。まあ無くてもそこまで気にはしなかったがな。」


ガラッ と扉を開ける音が聞こえる。お、誰か風呂上がった。

俺は財布を懐にしまい風呂場を出ようとする、その時風呂上がりの人物と目があった。


「え、」


「あ、」


そこには先ほどまで一緒に冒険していた女性、ココアさんがいた。いや、女性だと思ってた人。だって下に俺たちと同じ突起物がついてんだもん。


「「うわぁぁああ!!!」」







俺たちは風呂場を後にしロビーに待っている2人に事情を説明した。


「ごめんなさい!皆さんを騙すつもりはなかったんです。本当にごめんなさい。」


当のココアさんはさっきからこの調子でずっと謝っている。


「いや、僕達も勝手に女性と決めつけたし……」


俺も見た目と名前で勝手に女性と思ってたしなぁ…


「この何であんな姿をしてたか皆さん気になってるかと思いますが、あの格好だと私魔力が上がるみたいなんです。」


話によるとあの姿だと元ある魔力の2倍近く上がってるらしい。そうしてその格好で冒険して行くうちにその格好が染み付いてしまったらしい。


「最初募集板を見たときソーサラーとパラディンの方が何で下水路のスライム退治なんかしてるかと思い気になってついて行ってみよう思ったんです。皆さん気さくでいい人達で退治の理由も素敵でした。」


ごめん退治の理由違うんだ。感じ良さそうな事言っただけなんだ。


「けどそんな皆さんを騙すような事してて本当に申し訳ないと思ってます……」


何故ここまで謝るだろうか。びっくりはしたが騙されたとは思ってないし怒っても無い。


「えっとココアさん、僕達は怒ってないし謝れられる事はしてないと思いますよ?」


「募集板には(女性限定)と明記されててそれついては怒ってはないんですか?」


あれ?そんな事書いたか?俺はあの時の事を思い出す。やはり書いた記憶がない。なら何でそんな事書いてある?


いや、あの時1人だけ違う行動をしてた人物がいる。

俺はそいつの方を見る、明らかに挙動不審だ。


拓海も気づいたようでそいつの腕を取り背中の方へ関節を決め何処かへ連れて行った。パラディンになって力が増した拓海のお仕置きは現実と比べて辛いぞー。


「あの、こちらに非があったらしく謝らなくて大丈夫ですよ。後男性か女性かの違いでそんなに怒らないと思いますし。」


「実は前に冒険した時……」


ココアさんは昔あるパーティと共に冒険してた時ある男性の剣士から言い寄られた事があり自分が男である事を明かすとものすごく糾弾されたらしい。その時の事がトラウマで俺たちも怒るかと思い謝ってたらしい。


いや、言い寄った男ただのクソ野郎じゃん。


「自分はさっきも言いましたが男性か女性かは気にしてませんしむしろ回復魔法かけてもらって感謝してます。何よりそんなクソ野郎のせいでココアさんが縛られてるのに頭がきます。そんなクソ野郎の事忘れて自分らしさを出してください。って偉そうな事言ってすいません。」


やばいすげぇー上から目線で色々言っちまった。あ、よかったココアさん笑ってる。怒ってないようだ。


「お、まさか口説いてる途中だったか?」


頬に赤い紅葉マークをつけた大輝お仕置きから戻ってきたようだ。全く懲りてないようだが。


「そんなんじゃねぇよ。ね、ココアさん」


俺はココアさんの方を見る。ココアさんは頬に手を当て赤く染めている。ようするに ポッ 状態だ。いやちょっとココアさん!?その反応はおかしいよ!?これじゃマジで遊び人になっちゃうよ!?しかも落とした相手は男性になるよ!?


「ふふっなーんて、ちょっとノリに乗って見ただけですよ。自分らしさを出すためにね。」


案外この人愉快な人かもしれない。内心ドキドキでやばかったがな。


「これが本当の腐れ縁ってやつか。」


「そいつを黙らせろ。」









あの後ギルドへ報告しに行き4人で飯を食いに行った。ココアさんがお酒頼んでた為俺たちもちょっと飲んでみようと思い頼んだが思いのほかまずかった為ココアさんにあげた。ただココアさんもお酒強くはないらしく冒険の疲れもあっておんぶして帰る事になったがな。


この冒険を境に俺たちは色んな冒険者と交流を持つようにした。特にココアさんは頻繁に冒険を共にするようになった。ただその代わり俺も他の冒険者がいる時は死ねなくなったがな。




次は拓海メインの話か今までの話の途中で描写してなかった事を小話として纏めたみたいなものになると思います

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