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1話 冒険の書

「おーい結城、次の体育終わったら購買行こうぜ」


「奢ってくれるんならついて行ってやってもいいぜ」


俺の名前は坂口 結城。そこら辺にいる至って普通の高校生二年生。

部活は剣道部だがちょいちょいズル休みしてるから顧問からしばかれてばかりだ。

んで、このガタイのいい坊主頭は古川 大輝。部活は柔道部で一部の三年生を差し置いてレギュラーの座をかくとくしている。ちょっと抜けてる所はあるがいい奴だ。


「あ!奢ってくれるんなら僕も付いていくよ!」


「誰もまだ奢るとは言ってないんだよなぁ…」


で、このちっこいのは前田 拓海。部活は陸上部で足がめっちゃ速い。頭も良くて毎回勉強のほうはお世話になっている。身長の低さと童顔のせいで一部の人から人気だが本人はコンプレックスのようだ。



一見運動部ってこと以外に共通点とか無さそうな三人だが高校入学時に三人共趣味が同じって事を知りそこから仲良くなっていった感じだ。趣味はゲームなんだが最初この二人がギャルゲーやはたまたエロゲーにまで手をだしてたのは心底驚いた。ギャップが特に。

今では親友とも呼べるかけがえのない友達だ。


「皆さん、今週はテスト期間です。ですので部活は休みになりますが早く帰れるとはいえ寄り道せず家に帰りテスト勉強に励みましょう。それでは皆さんまた明日。」


担任の山田の話が終わり、さっさと帰る奴もいればこの後の予定を友人と決めている奴もいる。



「俺たちはどうすっか。」


「僕は何処かで集まって勉強しようかなと思ってたよ。」


「んじゃ俺ん家で勉強すっか。」


「「おっけー」」



カバンにある程度の勉強道具を詰め込み学校を出る。道中コンビニで菓子と飲み物を買い家に向かう。家に向かってる途中おばちゃん達に絡まれるというハプニングがあったが無事家にたどり着いた。



「お邪魔しまーす。」


「お邪魔しまーーって結城!そ、それは!!?」


「ふっ、気づいたようだな。」


普通テスト勉強だけなら近くのファミレスやマックでも出来るが家に招いたのには理由がある。それは今日発売のテレビゲームを皆でする為だ。


「そういえばスマガル発売日今日だったね。」


「Amazonで頼んだいたんだ。届いててよかったぜ。」


スマガル。正式名称をスマッシュガールズ。

色んな作品のヒロイン達が戦い相手を場外に吹っ飛ばしたほうが勝ちなゲームだ。ちなみにこれはスマッシュガールズDX。実在の人物、団体とは一切関係ありません。


「流石は結城、信じてたゼェ〜。早速やろうぜ!」


「ガッテンだ!」


「まずテスト勉強をやってからね。2人の母親から2人に勉強を教えてやってて頼まれてるからね!」


「foo!そりゃないぜ!」


「そうだそうだ!拓海さんのイケズ!」


「なら2人に勉強教えてあげない。」


「「さっさと勉強するぞ」」



「はあぁあ!? ちょっと待てよ!それハメやんけ!あぁああ!!」


「あはは!勝者こそ正義!これでとどめっってうわぁ!」


「フハハ!漁夫の利ッ!漁夫の利ッ!最後に残るのはこの俺だ!」


ある程度勉強し終えて休憩も兼ねてゲームをプレイしていた。

昼飯の時に大輝が拓海の弁当の唐揚げを取った事を根に持ってたらしく徹底的に狙われてる。くっそウケる。


「ちょっと別のゲームやろうぜ、ちょっと今日はこのジャンルの気分じゃないからな」


「ん?あ、ごめんごめん。僕ちょっと本気出しすぎちゃったね笑。大輝の勝てそうなゲームでもしようか笑笑。」


「ふぉー!? 上等だ!手でも洗って待ってろ!!」


そう言って大輝は別のゲームソフトを探しに行った。最後の捨て台詞はよく分からなかったが。普通首を洗って待ってろだが何だよ手を洗って待ってろって。いい子にしてて待ってろって事かな?



とまあ、普通他人からあんな煽りされたら多少は腹立つかもしれないが俺たち3人の中ではほぼ日常茶飯事である。むしろ煽り煽られても笑って楽しめるこの距離感が俺は好きだ。恐らくこの2人も同じだろう。


「最後の手を洗ってろって何だったんだろう?」


「あぁ、やっぱりお前もそう思ったか。」


「おーい、結城 このゲーム何だ?」


と大輝が1本のソフトを渡してきた。


「ん?どれどれ?……何だこれ?」


それは俺も買った記憶というより見たこともないゲームソフトだった。


「タイトル何て読むんだ?アメリカ語はさっぱりなんだ」


「えーっと、ユートピアかな?」


大輝のボケはスルーするとして ユートピア?聞いたこともないゲームだ。


「大輝、このゲームどこにあった?」


「ゲーム置いてある棚に一緒に並べてあったぞ」


「昨日棚を見たときそんなの無かったのになぁ…」


「2人ともちょっとこれを見て。」


拓海は2人にスマホの画面を見せてきた。


「何でエロサイト見せつけてんの?」


「え!?嘘!? いや、これは広告じゃん!ここを見てよ、ここ!」


そこには ユートピアとかいう神ゲー知らんやつおる?w というスレであった。 スレの内容は簡潔に説明するとこのゲームをクリアすると願いが叶います。 というよくある胡散臭い都市伝説のようなものであった。


「うわー、うさんくせーな。」


「もしかして結城僕たちを驚かせる為ドッキリ仕掛けてる?実はこのスレ立てたの結城で僕たちを信じ込ませる為にやったんでしょ?」


「そんなめんどくさい事やらねぇよ」


「「「………」」」



はっきり言ってこんな出どころも分からん危ない物さっさと処理するべきだろう。ただ正直な所ちょっとプレイしてみたい気持ちの方が大きい。クリアすれば願いが叶うというのも魅力だしな。仮にやばいものだったりクソゲーだったらその時捨てればいいだろう。


「2人共、俺は正直ちょっとプレイしてみたいんだが2人はどうする?」


「正直俺もめちゃくちゃやりたいぜ」


「僕もやりたいけどやっぱり危なくない?もしかしたらウイルスソフトで機体ごと壊れるかもしれないしね。」


「そん時は俺が修理代出してやんよ」


「いや、言い出したのは俺だし修理代俺も出すぞ」


「なら僕も修理代出すよ。2人だけに出させて自分だけ普通にプレイするのは何かずるいしね。」


「なら仮に壊れた場合3人で修理代割り勘でいいか?」


「「おっけー」」


「ならやってみっか!」


一応データのバックアップを取っておき、機体にソフトを挿入する。初めてプレイするゲームの時のこのゲームはどんなゲームなのか想像しながら挿入する感覚はいつになっても飽きない。分かるよね?



ようこそ ユートピアへ

このゲームはロールプレイングゲームとなっております。

この世界で自分達の物語を作っていきましょう。



「お、始まったみたいだな。壊れなくてよかったぜ」


「おっら ワクワクすんぞ!」


「ん?この物語を作っていくってどういうことだろう?」


「まぁ最終的には魔王的な奴を倒せばクリアになるだろ」



プレイ人数を選択してください


「お、ちゃんと複数でプレイできるみたいだな。」


「パッケージにはプレイ人数書いてなかったからひやひやしてたよ。」


各自ゲーム内で使用するキャラクターをクリエイトしてください。



「よっ!待ってました!」


「ちょっと僕キャラ作るのに時間かかるかもしれないけど許してね。」


「大丈夫だ、俺たち全員作り込む派だからな」




〜少年達キャラ育成中〜




「結構時間かかったな。」


「ちょっと今日この後テスト勉強無理かもしれないね。」


「まぁ何とかなるだろ!ハハハ!」


「お前が一番何とかならないんだろうが、てかお前ソーサラーにしたのか。」


「あぁ、拓海が前衛職だったからな。パラディンって名前からして盾役っぽいから後方で魔法を打ちまくろうかなとな」


「後方より前衛の方が楽しいからね。そういや結城のその遊び人でジョブ何?縛りプレイでもするの?」


「馬鹿野郎、こういうジョブこそ最終的には一番強くなったりするんだよ。弱くてもプレイングで補ってやんよ」


「ぜーったい後で後悔するパターンじゃん…」



最後に

これから後戻りは出来ません

それでもよろしいですか?



「ん?あぁ後からキャラクリし直すこと出来ないって事か。俺は大丈夫だが2人は……って全員作り込んだし大丈夫か。」


「うん、僕は大丈夫だよ。」


「うーん、やっぱ女キャラに変えようかな…まぁいいや!」


「んじゃ始めんぞ」


スタートボタンを押したその瞬間、突如画面から白い光が飛び出し俺たちを飲み込む。そこから目眩が始まりそこから俺の意識は閉じた。






ようこそ ユートピアへ

歓迎します 三人の少年達よ


ここに3人の特徴とかを書いていきます

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