第83話 洗濯を始めます(6)
「……瀬名、お前な、また我儘を……」
晋作は困った顏をしながら地面を転がる妹を見詰めるから、長女の美麗もお姉ちゃんらしくとはならずに。
まあ、ここは急に妹キャラへと早変わり……。
「お父上~、わらわも瀬名と一緒で暇です……。暇です……」と。
まあ、美麗は急に二番目になり我儘を言い始めるから、ぼくも困ったなと思えば。
「お父上~! わらわは御先祖さまから槍の秘術やお父上から剣道や空手や柔道、合気道の技も伝授されているのに、いまだに実戦経験がありません! だから稽古をつけてください! わらわは本当に槍等武術を覚えたのか不安です……」
只今ぼくは、傍から誰が見てもわかる通りで主夫業……。
それも洗濯の最中で忙しいのに、妹の瀬名よりもタチの悪い我儘……。お姉ちゃんなのに美麗が言い出すから。
「あっ! 父上……。俺も稽古をつけてください……。美麗の言う通りで、俺も本当に御先祖さまの秘伝の技や父上が幼い頃から、爺ちゃんの命で覚えた剣道や空手等の武術が本当に譲渡されたのか確認をとりたいです! ──もしも譲渡されていないということは、俺は父上の子ではなく他人の子だと言うことになりますから。それを調べるためにも稽古をつけてください」と。




