第8話 僕の異世界での新しい家族(5)
我が家の駄女神さまは、大変に手入れが何故か、こんな異世界の太古の世界で行き届いているサラサラの金髪の長い髪をぐちゃぐちゃにさせ、エルフさま独特の大きな笹耳を垂れさせながら、可愛く不満を漏らしてくるから。
僕も見慣れた女神さま、奥さまに対してキュンキュンと。まあ、一瞬だけして、自分の胸をときめかしたけれど。
僕は基本ツンツンとしたツンデレ王さま、王子さまだから。
「煩いな~。シルフィー! 後でその長くて美しいブロンドの髪を櫛でといてやるから。それまで我慢をしろ~!」
と、『プイ!』と告げれば。
「シルフィー早く朝食の番をお願いね……。マジで頭の黒い大きなネズミに食われてしまうから」とも告げると。
「他の者達を起こしてくるから」
僕は我が家の役立たず女神さまへと告げればフライパンとフライ返しを拾い、部屋を後にして隣の部屋へと向かうのだった。
◇◇◇
《カン!》
《カンカンカン》
《カンカンカン》
と、僕はシルフィーの部屋をで隣の部屋へと扉を開け、侵入すればまた凝りもしなで。僕の持つ三種の神器の一つ! フライパンを太鼓代わりにして、フライ返して甲高い金属音を奏でながら。
「起きて~! 起きて~! みんな~、起きて~!」
この部屋にいる奥さま達……。オーク種族のエリエさんと……。
う~ん、シルフィーもオークではなくエルフだから何とも言えないけれど……。
何故、オーク種族の集落にダークエルフがいるのかな……?
と僕が首を傾げたくなる妖艶なお姉さま……。プラウムさんと勝気なサラちゃんだけれど。
僕がフライパンで目覚まし変わりに数回叩けば。
「御方……。起きているから、部屋に入るなりフライパンを叩くのを辞めてくれないかな……?」
大変に眠たい顔をしているアイカさんの実の妹に当たるエリエさんが自身の緑色した魅惑的な肌の上半身を起こしながら、毎日のように不満を漏らせば。
「あなた~、エリエ姉さまの言われる通りで、私達は人種よりも耳が大きい分、よく聞こえますからフライパンを叩くのをやめてくれませんか~」
と、このダークエルフのお姉さまは、ダークエルフらしく僕の脳みそがトロリと溶けてしまいそうな淡く、甘え声で不満を漏らしてくるから。
思春期でもある僕ちゃんの脳みそはクラクラ……。その場で鼻血を『ブゥ~!』と飛ばしながら倒れそうと言うことにはならない。
まあ、最初の日は、本当に僕は鼻血ブ~! になったけれど、自分の妻だから毎日見て聞いていれば免疫できるから、今はそんなことはないから。
「あのさ~、二人と起きているのならば、自主的に起きてキッチンへといき、ネズミの番をしてくれないかな? 僕も色々な主夫業があるから本当に大変なのだけれど」
と不満をプンプンと告げました。
「もう、健ちゃんは口煩いな~。本当に主婦みたい~」