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第703話 一騎当千! (14)

 僕はこの北伐に連れてきた一万近くの兵の半分をバーンの領地統治用の兵として渡したことを告げる。


「……残りの兵はどうしたの、皇帝陛下さま?」


 僕の説明(暇つぶしの話)にライは興味津々……話に乗り首を傾げたずねてきたから。


「アイカの妹のメロウに新たな領地を与えたから、自分の奥さんを守ってもらうのに三千の兵を預け、残りの二千の兵は君の手足となる兵としてプレゼントするつもりでいるから、メロウに預けているよ。君は僕の妃となる訳だから……」


 僕がニコニコとライに説明をすれば。


「はぁ~」と彼女はまた驚嘆するけれど。


 僕はそんなことを気にもしない様子を振る舞いながら。


「……これで僕がうそつきでないとわかってくれたかい、女王陛下さま」と告げ。


「まあ、こちらにライザと共に向かってくるケンタウロス族隊の中に僕の嫁と息子がいてね、義父が率いる軍は、約一万人はいるんだよ。だからこれ以上はライザの方へと向けて、民を引き連れ逃走をしない方がいい。ケンタウロスを率いる僕の嫁はエリエと対峙しても引けをとらない、じゃじゃ馬で気性も荒く、戦好き……。僕も東方を平定するのに大変に苦労をした嫁だから、これ以上の進軍はしないで僕の側に民はおいておくがいい。みんなの命の保証は僕が約束するから」と説明もした。




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