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第670話 兵糧攻め後半(5)
ふぅ、今日も熱いな……。
蒸し暑いな……と。
自分の頭をカンカンと陽を照らす御日さまを自分の目を細めながら見詰めつつフォンジ卿は思い。
その後は「おーい! みんなー! 今日も妙に熱いあらしっかりと水分は獲るんだぞー! 分かったなー?」と、御自分の家臣達へと、事ある毎に水分補給の大事さを訴える。
「はーい! 閣下! 先ほどミィヤー殿下の隊が異世界の《《スポーツドリンク》》なるものと《《スイカ》》と呼ばれる果物やスイカの種をおやつに持ってきてくれましかたら。今日も熱さ対策は万全です」と。
フォンジ卿の片腕とも言える古老の将、ロベルトさんが僕の命でミィヤーの近衛隊に運ばせた、これまた僕の義父さま……。
そうアイカやシルフィー、彩……。プラウムにエリエ、サラ……。
そしてウルハにエルム、メロウ、ウォンさん……。
まあ、その他にも息子、娘が多々いる日本の義父からの心遣いで送られた物をこの度の戦の一番の激戦区……。
そう、ライの集落内に流れていた小川……。飲料水や料理、洗濯用の水を完全に堰き止めたから、敵は水欲しさに事ある毎に攻めてくる。




