表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

7/711

第7話 僕の異世界での新しい家族(4)

 僕の盛大なモーニングコールによって駄女神シルフィーは取り敢えず目を覚ました。


 まあ、阿保は覚ましてくれたけれど。


「はぁ~」と自分の身体に掛けていた毛皮……。この世界の生き物……。動物……。多分毛皮の柄からしてネコ科の大型動物ではないか? と思われる生き物の毛皮を自分で剥ぎ取り、上半身を起こして……。


 まあ、コイツ! このひとの魅惑的な容姿……。


 そう映画やドラマのような裸体での両腕を伸ばしての伸びと……。可愛い欠伸を僕に披露すれば。


「うふっ」とシルフィーの奴は妖艶に薄ら笑いを浮かべながら僕を見て、


「あなた~。もしかして~。朕の妖艶な麗しい容姿を見て大きくなっちゃった~?」


 と、阿保が! 駄女神が! 


 僕に『あのなぁ~、お前~? 頭大丈夫か~?』と言われそうなことを告げた後に。


「うっ、ふふふ」


 と、また妖艶に笑うものだから。


「なるか~!」


 僕はシルフィーへと叫んでやった。


「えぇ~、何で、あなた~。まだ新婚なのに~?」


 シルフィーの奴は夫である僕がアイツの裸体に反応を示さないから、『ブゥブゥ』と畑を荒らしにくるイノブタみたいに不満を告げるけれど。


「あのさ~、シルフィー?」

「何、あなた~?」

「僕は毎晩、何人の奥さまを愛していると思っているんだ?」


 僕は、こう言う時だけは本当に可愛くるしい顔をしながら首を傾げる、日本人が大好きなエルフの女神さまへと尋ねた。


「えっ! 何人でしょうかね~?」


 この国! この領地! この集落で女王()に次ぐ権力を持つ司祭が知らないと言えばうそになるから。


 僕は『チャラリン~♪』だよ。


 シルフィー……。お前の悪事はここまでだ……と必殺のノリで、自分が持つフライパンとフライ返しを床に投げると。


 そのまま『ガル、ルルル』とシルフィーへとダイビング──! 阿保に飛びつけば、シルフィーの奴が毛布や掛け布団代わりに使用している毛布を頭に被せると、こいつの頭をワシワシとグシャグシャにして毛皮を剥ぐと。


「もう~、あなたは~、酷い~。朕の髪の毛がぐしゃぐしゃになったではないですか~」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ