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第572話 逃走(14)
シゲのラマへの説明の通りで、リウスさん率いるケンタウロスの部隊はミュイの騎馬隊よりも足──。移動速度も速く体力知らずだから敵の裏の裏……。虚をつくのに本当に適していてね。
ヒビキさんのようにまさか? や、もう来ないだろう? 先回りもできないだろう? 先ずこんな短期間──時間で自分達が襲われることはないだろう? と高を括り、安堵して、各自各々が気を抜き、無防備になっているところへと奇襲するにはもってこいの部隊なのだ。
だから僕は義父と嫁、息子へと別の戦の作戦へも参加してもらいたいとウィングル王国の新たな身内衆……。貴族で出来た近衛隊を率いて参加してもらえないか? と歎願をした。
『いいぞ、婿殿。娘と孫を連れて聖地へと参上しよう、ぞ!』
リウスさんは快く参戦をしてくれると告げてくれたのだ。
それも僕の息子の初陣をよい形で飾ってくれると告げたのだ。
だから僕は娘達に自分よりも大人になっている弟を見せ、驚愕させようと策を練っているのだよ。
わっ、はははははは……と僕が高笑いをしたところで話を元に戻すけれど。