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第56話 お猫様の力! (1)

「殿、ひさしぶり、にゃん」

「御方さま、元気になされてしましたか、にゃん」


 僕が寝ているのか、起きているのかわからないけれど、藍華姉(シルフィー)へと家出だ! 離婚だ! お前と息子を捨てて度に出てやるからな! と叫び、脅して。


 それが嫌ならば僕が忘れている召喚士としての能力を解放しろ! と荒々しく。


 まあ、僕は妻に下知をだせば。


 本当に僕の召喚士! ビーストテイマー! としての過去……。別の世界の僕の力が解放できたから。


 僕は歓喜だよ!


「ブヒブヒ!」


「ブル、ブヒ!」


「フンガ! フンガ!」


「フンゴ! フンゴ!」


 と唸り、咆哮している大イノシシ達のことなど無視して、この世界の僕の唯一の味方に対して。


「……うん、元気だったよ、僕は……」と歓喜しながら二人へと声を返し。


「キングとクイーンも元気だった?」と。


 僕は三等身の可愛い猫型精霊……。中華式の冕冠を被り、黒と紫の防具を着衣して二刀剣を持つ、ウォーリアのキングと。


 秦か漢時代のピンク色の天女のような後宮ドレス式の魔法ロープを身に纏い、鳥の羽を加工したような扇子式の魔法武器を持つクイーンへと言葉を返して。


「二人共きてくれて本当にありがとう」とお礼も告げた。
















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