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第464話 転移した地へと(5)
実際アイカが王都へとこれ、数年ぶりに僕と逢い、初めて娘との対面……。夫婦仲良くと家族仲良くできたのはフォンジの親父さまが最前線で、他のオーク集落の酋長達と対峙して争ってくれて頑張ってくれていたからであり。
そんな義父が一番可愛がっていた娘のミィヤーに不貞腐れられると僕も困ると言うか? 頭が上がらないと言うか?
まあ、僕が以前説明をしたと思うのだけれど。僕はミィヤーのあの小さいけれど良く締まった尻に敷かれている立場だからね。僕はミィヤーに対して笑い誤魔化すことしかできないでいると。
「閣下~、御二人供~! 余り陛下に腰ばかり使わせていると早くから足腰が弱くなり。あちらの方が使い物にならなくなっても知りませんよ~」
こんな場面のお約束事ではないが。僕の義理の兄に当たる義父の三男坊のバーンが一族権限を発動して、いつものように自分の実の妹と、その他のお妃さま達へと諫め……。遠回しに叱ってくれた。
だから僕はホッと胸を撫でおろし安堵するのだが。




