第5話 僕の異世界での新しい家族(2)
実はね、僕にはアイカさん以外にもお妃さまがいたのだと、僕をこの世界へと召喚……。導いてくれた女神さまが優しく、丁寧に。
『健太~。朕は~、あなたをこの世界へと召喚をしたエルフの巫女シルフィーです……。朕はあなたに、魔法や武力……。武器、防具等の特殊な能力やアイテムを授けることはできませんが。健太あなたには、この世界で一人孤独に寂しく……。孤独死しないように……。今あなたの産まれ、育った世界ではとても貴重で中々手に入らないと言うか? 年々出産率が極端に下がっている日本では超高級品になりつつある女性……。あなたに妻を沢山あげましょう……。そしてこの世界と近代日本に沢山の日本人……。そう、健太~、あなたの産まれ育った世界でも絶滅危惧種に入りつつある日本人の血……。あなたの中に流れる侍の血を絶やさないようにがんばりなさい健太~……。いや、あなた~』
と頭の狂ったエルフの女神さまが僕の枕元に立ち、神々しく輝きながら教えてくれた。
だから僕は『はぁ~?』と困惑するのだけれど。
この神殿から逃げ、逃走を謀っても、女神シルフィーさまが言われた通りで、僕には何のチート能力も武器、武具も無い立場だから。この神殿から逃走して一人で生きていくことができないから。
そのままアイカさん達の婿養子に収まり、あれから日にちも経ち、この神殿での婿養子生活にも慣れたのでこの通りだ!