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第458話 北伐軍の敗戦(3)
「直ちに軍を編成するように~」と。
「直ちに援軍を派遣するからとの知らせの狼煙をリレーにて北伐で敗走した軍の本陣へと向けてあげるように~」と更に僕が下知をだせば。
「はい、分かりました」
僕に親父さまの敗走の知らせを伝えにきたフェイトが膝をつきつつ了解をしたと告げると。彼女は直ぐに立ち上がり後ろを振り向き──扉の前に立つ自分の臣下の者達へと向け。
「直ちに伝令~! フォンジ殿にすぐさま本国から援軍を向かわせるとの狼煙の伝令を送るように~。分かりましたね~?」と。
フェイトは僕が考え、国の至るところに立てた狼煙台……。自分の指揮する近衛隊の副官達に狼煙の伝達兵へと指示をだすように下知をだした。
僕はその様子を見て「あっ!」と声を漏らすと。
「ルイジの領地にいるミトさんに手勢を引き連れ、僕達よりも一足先に援軍へと告げ~。僕が到着するまで親父さま達と亀のように方円陣にて敵からの攻撃を受け流すように伝えてくれるかな?」
自分達の上司の指示を聞き、慌てて狼煙駄へと向かう高仕官達へと告げると。




