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第442話 近衛騎士団の不満? (9)
まあ、それでもカイジさんのお蔭で僕は戦をすれば連戦、連勝を続け最後にはカイジさんに次ぐ勢力だった義父を討伐──従えたことで、英雄王へと昇りつめたからこの通り……。
本当ならば雛人形のお内裏さまの僕がいつのまにかシルフィーや彩の許可もなく勝手に国中から強制ではなく、任意での貧民層からの徴兵をして給金を与え、兵士として使えるように訓練をした上で、勝手に戦争をするための作戦を練り、行動もできるほど国の中での発言力や力もついた。
それでもワーグのおじさんは女尊男卑思想の国らしく、アヤとサラに自分の頭を下げ、謝罪をして終われば僕の方へと視線を変え、ジロリ! と睨んでくると怪訝な表情で。
「陛下は何故、私達、近衛騎士団へも遠征軍へと参加するようにと下知をださないのですか? それって可笑しくありませんか!?」
僕に対して、まあ、当たり前のことを尋ねてきた。
「……ん? ああ、その件ですか……。あっ、ははは……」




