第4話 僕の異世界での新しい家族(1)
《ドタドタ》
《ギィ!》
《ガシャン!》
と、神殿の離れにある台所……と呼ぶには近代的ではなく、中世や太古に近い質素な台所にある窯に囲炉裏、炊事場……。
まあ、一応はこの小さな神殿も、この集落の女王の一族が居住するお城だから井戸はある……と言うか?
この井戸は一体誰が掘ったのだろうか? と、僕は井戸の中を覗き込んでは思うぐらい深い井戸まである神殿の台所……。炊事場で家事……。朝の朝食作り……。主夫業の仕事を終えた婿養子の僕は慌てて神殿の裏口から屋敷内へと駆け足で自分達家族の部屋……。
そう寝所と呼ばれる部屋へと、僕は駆け足で向かい、自分の《《奥さま達》》を起こしにいっているのだ。
この世界には目覚まし時計と呼ばれる、便利な物は存在しないから、僕は夜明けと鳥の泣き声と共に目を覚まし起きては、異世界冒険譚ではよくある話……。主人公さまの、手のかかるお妃さま、姫さま、巫女さま、令嬢さま達のために朝食の準備……。
そして出来上がれば、この通りで……。台所から寝所までは距離があるので駆け足……。
自分のお妃さまを一人ずつ起こしていくのだと説明をすれば。
『あれ、君の奥さまは、このオーク集落の女王さま、アイカさんだけではなかったかな? と。
みなさんは首を傾げるとは思うけれど。