第33話 洗濯屋健ちゃん? (8)
だから化粧の仕方が奇抜で、少し怖いから危ない女性だなと、ウルハさんへと敬遠をしていた僕だけれど。彼女はヤンキー姉ちゃんだけれど僕に対して余りにもフレンドリーだから。
僕は彼女と仲良く会話をしながら洗濯をしたので心からよい知人、友人ができたと歓喜していた。
でもね、洗濯の最中にさ。
「い、痛い……」
ウルハさんが急に悲痛な表情をして声を上げるから。
「ど、どうしたの、ウルハさん? 何処か怪我でもしたの?」
僕はね、自分の顔色を変えながら彼女へと尋ねたのだ。
洗濯の最中……。
そう百均の洗濯板でウルハさんは自分のしなやかな手を! 指を! 板で擦ってしまったのかな? と。
僕は自分自身のスローな異世界冒険譚の物語の中でトラブルイベントが起きてしまったのかもしれない? と思い。
ウルハさんに尋ねてみた。
「う~ん、多分、少しばかり指を捻ったのかもしれない?」
僕がウルハさんへと動揺しながら尋ねると。彼女は突き指したような感じになってしまったと僕に教えてくれた。
だから僕はウルハさんの悲痛な表情を見て。
「──ウルハさん、残りの洗濯物は僕はアイカさん達のと一緒に洗ってあげるから貸して……」
と、僕は男らしく彼女へと告げた。
「良いのかい、男王?」
僕がウルハさんに残りの洗濯物を手洗いしてあげると告げれば、彼女は驚愕しながら言葉をかえしてきたけれど。
「うん、大丈夫!」
僕は満身の笑みを浮かべながら、自分の胸を男らしく叩きつつ大丈夫だと告げた。
「そうかい。男王……。じゃ、これお願いね」
と、ウルハさん獣の毛皮を加工して作った下着のような衣装を僕に手渡してきた。
だから僕はそれを見て「えっ!」と驚嘆して、
「僕なんかが、ウルハさんの下着のようなな衣服に触れてもいいの?」
と尋ねた。




