第32話 主夫ですから仕事を始めます(6)
それも異世界ファンタジーらしくない電気を起こす、古びたガソリン燃料式の工事用の大型発電機を使用してオーブントースターで『チン!』と、何処の家庭でも朝によく鳴る音をだしながら次から次へと焼いていった食パンと目玉焼き、簡単な野菜サラダ……。
それと味噌汁だけは大きな鉄鍋ではなく、何故か土鍋ばかりしか置いていないから、土鍋を使用して味噌汁を造ってだしたけれど。
奥さまたちは味噌汁があるから。
『健太~、みそ汁なんか、作れるんだ~?』と大半の御妃さまたちは歓喜の声を上げたけれど。このアヤだけは。
『……このひと、お父さまとお母さまが共働きで忙しいから。休日以外はこのひとが朝食を作り、準備をしていることが多いから料理は上手ですよ。──私は何度もこのひとが作る料理をごちそうしてもらったことがありますから』と。
エルフのアヤが味噌汁を啜りながら、他の御妃さまたちへと、自分はぼくの私生活までよく知っているのだとマウントとったから。
ぼくはエルフのアヤがいつも朝学園へと通うのに誘いにきてくれていた彼女さまなのだと直ぐにきがついた。
そしてアヤの説明をきいた他の御妃さまたちは、『ふむ』、『なるほど』、『だから料理が上手なのか』、『このお味噌汁おいしいわよ』と、感心と絶賛……。
まあ、ぼくの料理上手を褒め称えてくれた。




