第134話 駄目かも? (4)
だから僕は(不味い! どうしよう?)と思う。
だって一難去ってまた一難だよ。
僕の立場はね。
相変わらず微妙な立場にいる僕だから。
やはり殺傷処分にされるのだろうか? と、僕は不安になるから。
僕は自身の背筋が凍りつき、また冷や汗を、自身のおでこや頬、背筋に垂らし始める。
「……じゃ、貴方は何処からきたの? 異世界と言う名の国があるの?」
また震え慄き始めた僕に美少女さまは、自身の小首を傾げながら。
今度は怪訝な表情ではなく、可愛く尋ねてきた。
だから僕は震える行為をやめ、慌てて自身の口を開き。
「うぅん」と呟きながら、僕は首を振り。
「異世界と言う名の国ではなくて僕は、日本と言う名の国からきたの」と。
僕はできるだけ可愛く、幼稚な、甘え声音で彼女に説明をして、機嫌をとりつつ。
僕に興味を沸くように告げた。
そう、僕の今の気分は、幼少期の源頼朝公……。
あの平清盛公が、源頼朝公の首を落とすために呼んだはずなのに。
平清盛公の側にいる女性達が、源頼朝公の美男子ぶりに驚愕!
彼の助命嘆願を始めだしたから。
最終的に平清盛公は女性達の声に負け、源頼朝公の首を落とすことができずに憂いを残す失態を犯してしまうと、言った逸話があるのだが。
僕はその時の頼朝公のように、異国情緒溢れる美少女へと。
とにかく微笑みかけたよ。
自身の身体中が痛くても耐え忍んでね。
◇◇◇




