第1話 プロローグは僕の口の中で動く物は何? (改修)
落雷に撃たれて死んだはずのぼくの意識が戻ると、口の中に異物が入り込んでいて──それがムニュムニュと荒々しく動き回り、舌に絡みついてくる。
だからぼくは慌てて舌を《《それ》》から逃がそうと必死に抗うが、《《それ》》は僕の舌を離してれないから。
ぼくは結局抗う行為をやめ、舌を《《それ》》に委ねることにして、ゆっりと瞼を開けていった。
……ん? な、何だ?
ぼくが瞼を開き、朦朧とした視界が少しずつ鮮明になると、ぼんやりと人の顔らしきものが、ぼくの瞳のレンズにアップで映り込んできたから、ぼくは驚きに息を呑む。
そんな中で、やがてぼくの瞳に映る輪郭がはっきりし、それは多分女性だと思われる顔でね、更にに顔の輪郭が鮮明になるにつれ、ぼくの口からはなぜか自然と「藍華姉ちゃん?」という言葉がこぼれる。
しかしぼくの口の中にはまだ《《それ》》があり──それは目の前の女性らしき存在の舌らしい。
そんな彼女は、ぼくのよく知る女性に双子のように似ているが、なぜか緑色の肌を持ち、人間とは違う種族のようだ。
そんな妖艶で、魅惑的な彼女の舌がぼくの口の中で絡み合い、暴れ続ける。
ぼくの漏らした『藍姉ちゃん』という言葉は、その大きな耳を持つ緑の肌の女性には届いていないようだった。
◇◇◇
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