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まだ本気だしてないだけだし  作者: 黒猫になりたい
3/3

二人目

誤字脱字等ありましたら、お願いします。


「どっどうゆうこと?」


「いやぁねぇ、お母さんまだピチピチじゃない。それでなんか、取材先の人に気に入られちゃってね」


こいつ自分の歳いくつだとおもってんだよ。「ピチピチ」ってうん十歳のおばさんが、言っていいことじゃないだろ。


焔華も俺も下向いてるのを気にしろよ。


そんなことは、気にもせずにしたり顔でぺらぺら話している。


「それでなんか、始めはめんどくさかったんだけど、だんだん気に入ってきちゃたの。それでこの度めでたく、結婚ですよ」


てすよ!じゃねぇよ。


あぁめんどくさいなぁ。ヤバいなこれ。


新しいお父さんと暮らすのか。

本当の父親がどうとかではないのだか、初対面だろうとなかろうと、赤の他人と急に住むのはかなりつらい。


焔華もたぶん、同じようなことん考えているのだろう。不安そうな顔をしている。


「新しいお父さんは、今東京にいるから」


今更ながら、うちの家は千葉にあります。

聖都千葉に


「すぐにお母さんも行って、そのまま新婚旅行に行って来るから。紹介はそのあとね」


「はぁ~、すぐに行くのかよ。認める認めないとかは言わないけどさ、普通紹介はが先だろ」


母さんのことだ変な人は選ばないだろ。


てか、母さんの新しい夫とか正直に言えばどうでもいい。ただ常識的に考えて・・・


「井上さんにも言われたよ。でも家の子供のことだから大丈夫ですって言ってきた」


やっぱりあんたが元凶がよ。


「それで私たちがいない間、頼みたいことがあるのよ」


おい、この状態で頼みごとかよ。肝が座ってるとしか言いようがない。


いや、ただのばかか。


「なんだ?事と次第によっては、怒るぞ」


いい加減にもうめんどくさすぎる。


「井上さん連れ子いるから、新しい妹をよろしくね。望夢」


「了解しました。今すぐ妹ちゃんを連れてきて、そして二年間ぐらい旅行に行ってきてどうぞ」


それなら話は別だ、速くしろ母さん。


ナイスだよ井上さん‼


「そう、じゃぁお言葉に甘えて。あとその子なんだけど、湖月ちゃんって言うんだけど。けっこうおとなしい子でいい子だから、遊ばせてあげてね」


おぉ焔華とは真逆のタイプだな。楽しみだ!


「焔華も妹になるんだから、優しくしてあげなさいよ。って言ってもひとつ下だからあんまり変わらないか。仲良くしなよ」


「もちろんだよ、なんたってお姉ちゃんだからね」


そう言うと、焔華は自信ありげに胸を張った。

無い胸を。


「むぅ、今失礼なこと考えたでしょ」


「いやいや、そんなこと無いよ。お姉ちゃんになるとなんか変わるのかなぁって思っただけ」


嘘ではない、それにお前に胸があったら、かなり俺は泣くぞ。


「そっそれならいいけど」


急に声にちからが無くなった。


どうしたどうした、照れたか。可愛いなぁこのやろう。 いかん、自分を見失った。


「じゃあ、明日の午前中には連れてくるから。二人ともいるでしょ?」


土日の七割は、うちにいるからな。でも焔華は部活が・・・


「新しい家族が来るんだよ、部活なんて二の次二の次だよ」


いつも行っているが、別に思い入れがあるわけでも本気でもないらしい。


まぁ俺の妹だからな、それもそうか。


「それじゃあ、また明日ねぇ」


そんな適当な捨て台詞を吐いて、災いのもとは去って行った


少しの時間が空いたあと、俺たちは顔を見合わせた。


「「ヤバい、マジでどうしよう!」」


心からの切実な願いであった。


新しい妹と聞いて、テンションが上がったのは事実だ。しかし急に妹って言われてもどうすればいいのかさっぱりだ。


「おい焔華、これはどうするべきなんだ?妹のお前ならわかるだろ?」


いちるの望みをかけた願いだったんだが。


「知らないよそんなの、本当にどうしょ」


あぁまずそうだな、あれだな。


「取り敢えず、掃除するか」

「賛成だね」


掃除は一応しているが、学生が二人でこの家だ、限界があるのだ。


細かいところはどうしてもおろそかになってしまう。

「ぱぱっと掃除して、明日の作戦でも考えよう」


そうして普段目につかない様なところまで、掃除を開始した。


☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆



昨日はお疲れ様でした。俺たち‼


結局寝たのは、一時を過ぎた頃だった。なお作戦を実行するために二人とも6時半には起きている。


母さんを信じるとすれば、着くのは9時ごろだそうだ。


少し離れたところのホテルにいるらしい。


少なくともあと二時間はあるな、俺たちは作戦のため≪キッチン≫におります。


「焔華、お兄ちゃんそろそろやること無いから、二度寝してくるわ」


なんか行ける気がして、堂々さぼり宣言してみました。


「はいはい、この作戦考えたのお兄ちゃんだから、ご褒美に洗濯干してくれたら二度寝してもいいよ」


いけました。わが家の洗濯は二人ぶんだからあまり多くない。


これなら一時間くらいは寝れるだろ。


せっせと洗濯物を干していく。


暇だから、すっかり忘れていた気がする、焔華の容姿について描写しておこう。


身長は、この歳の平均位だろうか。140センチ弱位だ。生意気そうな少しつり目な大きな目、そしてどうしてそうなったのかがわからない、艶やかな金髪。


うしろ姿では、日本人には見えないだろう。そんな髪をポニーテールにまとめている。


しかし、焔華はコロコロ髪型を変えるので、ポニテでキャラずけするには、幾分か不足である。


ダダンダンダダン、ダダンダンダダン


突如わが家に、某ロボット映画の登場曲が鳴り響いた。


一階でなっているであろう、それを確認するために階段をかけ下りた。ダダンダンダダンってね・・・


なんかごめんなさい


「あっお兄ちゃん、電波お兄ちゃんが出てよ、いま手が離せないから」


そういって洗い物中だろうか、泡だらけの手を挙げた。


「大丈夫だよ、私彼氏なんかいないから」


おぅ、そうか。さりゃ良かったよ。


「てかそれ、着信音だったのかよ」


「いま学校でそれ流行ってるんだよねぇ」


流行ってんのかよ、俺はお前の学校に行ってみたくなってきたよ。


それはともかく、電話は母さんからみたいだ


「なにぃ?寝坊の連絡には少し早すぎないか」


それに、家の母さん寝坊とかはしないタイプのはずだ。忘れ物はするけど。


「いや、そろそろ着くよぉって連絡だよ」


「はぁ、早すぎるわ」


そうわ言っても、来てしまったもんは仕方がない。


「焔華ぁ、用意終わってるかぁ?」


これが終わってさえいれば、問題はない。

俺らの睡眠時間以外はな。


「じゃあ、もうつくからよろしくぅ」


なんて自分勝手な親なんだ・・・


ピンポーン♪


「早すぎるわぁ」


今日何度目になるかもすでにわからない叫び声を挙げた。


「焔華、悪いんだけどお兄ちゃん、気苦労がひどいから出てくれ」


ヤバいなこれ、ノイローゼになりそうだわ。


はぁ~いと言って玄関に向かった焔華の声が、ワントーン低いのは、睡眠時間のせいだけではないだろう。


「こんにちわ、1日ぶりだねぇ子供たち。ただいま、連れてきたよ」


「おぉ、でその子はどこ?」


連れてくるから、と言っていた子が見当たらないのだ。


「ほら、湖月ちゃんおいで。お兄ちゃんたちだよ」


母さんの後ろに隠れていたらしい。よほど人見知りなんだな。


そう言われて出てきた子は、焔華より少し小さい、銀髪の女の子だった。


「はじめまして、湖月はこづきって言います。よろしくです。お兄ちゃん」





だれだ、この銀髪美幼女わぁぁぁ!

読んでいただきありがとうございます。

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