第↑↑↑↑幕
第↑↑↑↑幕
いよいよガーランドとイズメルダのふたりは、世界の果てへと到達し、涙の大河に近づこうとしていた。
第↑↑↑↑幕
↓重金属眼多流
ガ さていよいよだ。
ー 世界の果てはもう近づいている。
ラ 見よ、イズメルダ、花の女王よ。
ン あれは太陽の漏れ出てたる
ド 光の帳ではないか。
↓藤本多英
イ 美しうございますわ。
ズ もうすぐ到着いたします、地の果てに、
メ 降り注ぎたる、無数の色彩の混じりあった、
ル 光の洪水でございますわね。
ダ 天上の風景にようやく臨みしいまを、
やっと実感できました。
ガ さて、耳を澄ましてみれば
ー 聞こえるだろう、巨大な生命たちの瀑布。
ラ あれはたったひとつの太陽の降り立つ様
ン ではない。数え切れぬほどの、無数の
ド 太陽たちの生命と嘆きの河だ…
そう、広がりゆくは大銀河。
イ 大銀河!壮大ですわ。
ズ それが天から灌ぐというのでしょうか。
メ ああ地の果て、世界の果てには…
ル これら宇宙の嘆きが空いっぱいに
ダ 零れ落ちていく…そう。
…涙。
ガ 長い旅でした。
ー しかし、歩いた甲斐があったというものです。
ラ これほどの景色を望めるなんて…
ン 生きているのでは辿り着けなかったこと
ド でしょう…イズメルダ!
イ ええ、とても幸せです。
ズ さあ今こそ、あなた様とわたくしめが、
メ 天の揺りかごに揺られながら…
ル 遂に交わる瞬間がやってきたのです。
ダ 翔びましょう。
ガ ええ、惜しみなく…
ー 翔びましょう。
ラ 光とともに灌がれて、
ン 宙を軽やかに
ド 天の揺りかごは激しい風となって。
イズメルダ おお、ガーランド。
ガーランド おお、イズメルダ。
ふたりはひとつとなって溶けてゆく…
ZAAAAAAAAAAAAAAAAANNNNNN
(激しい音響)
涙の河の内部。
両岸に佇むふたりの男女の姿が見えた。
登場人物
ガーランド(重金属眼多流)
…ティオト国の優れた兵士。
イズメルダ(藤本多英)
…かつてのガラン村の美女