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春風

作者: あめこ


今日は暖かな日。


まだ三月の半ばだというのに、もうすっかり春のような陽気だった。


私は玄関に行き、慌ただしくスニーカーに足を突っ込んだ。


爪先をトントン、とやって、開きっぱなしの玄関の戸から出る。


視界が急に白くなった。


今まで暗い家の中に居たのにいきなり外に出たから目が驚いたのだろう。眩しくてなかなか慣れない。



ようやくその明るさに慣れてくると、だんだん景色がはっきりしてくる。




二歩、三歩と歩いてみる。


やはり今日は暖かい。


歩いただけで分かる。


全身を包むように光が差し込んでいるし、そのおかげで体が妙に温かいのだ。


春みたい。


そう思って、私は家を出た。









風が吹く。



柔らかな風だった。



冬の刺すような鋭いものではなくて、穏やかな優しい風。




これを春風というんだろうな。


と、ぼんやりと思う。


いつも、いつの間にか春になっているような気がしていたから、風の移り変わりを見つけられたのは嬉しかった。




ふと、下を見る。


そこに、見逃してしまいそうな、小さな、本当に小さな花が咲いていた。


薄紫色の花。


オオイヌノフグリ。



しゃがんで地面に顔を近づけ、オオイヌノフグリをよく見えるようにする。


この花が咲いているのは、もう『春』という証。


やはり春はもうそこまで来ているのだ。




いや、もうとっくに来ているのかもしれない。




私はオオイヌノフグリを摘みとった。


上に掲げるようにして持つと、柔らかな日差しがオオイヌノフグリの花びらを透かし、綺麗だった。


思わず顔がほころんだ、その瞬間。


いきなり強い風が吹いた。


私はとっさに手を離してしまった。


風がオオイヌノフグリをさらっていく。







「あっ」







声に出して風の行方を見つめるが、もう遅かった。


あの花はどこにもない。




気が抜けてその場に腰を下ろす。



優しかったり、意地悪をしたり、変な風だ。



「春風め」


私はそう呟くと、立ち上がり、さっき風が吹いた方向を見据えた。文句の一つでも言ってやりたい気分だった。


するとまた風が吹く。


ただし今度は穏やかな風だった。


謝っているつもりだろうか。


私の頬や髪を撫でているよう。






『ごめんなさい』







と。




気まぐれな奴だ。私からオオイヌノフグリを奪っておいて。


怒るに怒れないじゃないか。




ほんと、気まぐれな奴。







春風は、いつの間にかやって来て、いつの間にか去っている。




気まぐれ、気まぐれ。







すみません、力不足ですね(汗)


春の訪れをどうしても書きたくて、表現したくて。書きました。


でも支離滅裂。



す、すみません…




ここまで読んで頂きありがとうございました。

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― 新着の感想 ―
[一言] ストーリーがないものを小説と称するのは少々苦しいかな、と思います。 散文詩なら散文詩で、もう少しまともな表現が必要でしょう。 大変ストレスを感じる作品だと思います。
[一言] ゆったりとした春の1コマが何処か懐かしい感じと共に優しく伝わってくる気がします。
[一言] 春。とても良く表現されていると思います。 こんなに穏やかで、何処か懐かしいようなものは久しぶりに読んだ気がします。 良いですね。
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