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警告音

作者: KaoruS
掲載日:2026/07/20

 ブーン、ブーン、ブーン。

 けたたましいブザー音に叩き起こされる。俺は山手線の中で眠っていた。すぐに降りないと、この警告音は鳴りやまないのだ。俺は神田駅で降りた。


 何度も試しているが、どうしても東京駅や有楽町、新橋へ行くことができない。神田を越えて次の駅へ行くことは、この恐ろしい警告音が許さないのだ。


 逆からも試した。やはり池袋までしか行けない。大塚を越えた瞬間に、この警告音が始まる。池袋で降りるしかない。どうしても目白には行けないのだ。


 もし、警告音を無視して、山手線に乗り続けたらどうなるのか。それは一度だけ、やってみた。

 そのとき、俺は音を無視して東京駅まで行ったのだ。車両が東京駅に着いてドアが開き、降りてホームに出ようとした瞬間、車両とホームの間が突然5メートルくらいに広がり、俺は落下してしまった。

 線路に落ちるのかと思ったが、そこは底が見えないほど深い断崖絶壁で、かなりの長時間、どこまでも落ちていくように、深い深い闇に向かって落ちていった。死んだと思った。落ちながら気絶した。


 気づくと俺は山手線の中にいた。そこは、まだ秋葉原駅を過ぎたところだった。警告音が、けたたましく鳴り響いている。俺は神田駅で降りた。

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