裂け目:前
小説は初めて書きます。至らぬ点などあったら申し訳ないです。
「…おっ、お客さんが来たみたいだ」
「しっかり狙いを定めて……」
パンッ!!
「これで12体目…今日は少なめだな」
あれから何ヶ月経ったのだろうか。
俺の知る人間は全員死んだ。幼稚園からずっと一緒だった友人も、そこら辺のコンビニの店員も、俺の家族も。
この世界にまともな人間が残っているかすらも怪しい。なんたってここ数ヶ月、誰とも連絡を取り合っていないのだから。
人間が死に…いや、〔理性〕を失ったことで、全都市、全世界のインフラは崩壊。
もちろんテレビなんて贅沢なものは使えない。ラジオ、冷蔵庫…スマホはもう、ただの鉄の板と化していた。
なんでこんな事になったか…すべてはあの日、ただベッドの上でスマホを眺めていた頃…
ーーー20XX年 7月30日 12:30
『…って、まって死ぬ死ぬ!!まじでやばいって誰か助けッ…あ"ーもう!!また死んだしぃーっ!!』
スマホから配信者の声が聞こえる。
「ふはっwこいつ下手すぎだろw」
俺の名は猫林 鳳凰。
夏休みに入って早2週間、大学受験生の俺は多少の焦りを感じつつも、まるでプラチナでできた仏像のように、ベッドから動かずのんびりしていた。
「にしてもあっちぃな…んだよこの暑さ…蝉もうっせぇし…」
「仕方ないでしょー!!ていうか、そんなこと言ってる暇あるなら早く勉強しなさいよ!!あんた仮にも受験生でしょ!!?」
母の甲高い声が耳に刺さる。痛い。
「わーったから黙って!!!……せめてこの暑ささえどうにかなればいいんに…かみさまー、あついのどーにかしてくださいよー……」
「……はぁ、神様なんていたら苦労してねぇっつーの………」
『ピロン』
スマホの通知音が部屋に響く。
「…?」
目を疑った。
『世界各地で謎の《裂け目》発生。近隣住民は安全のため避難を…』
「…んだこれ、フェイクニュースか?」
空中に裂け目??SFかよ、どーせテレビかなんかの参加型の企画だろ。と俺は思った。
「にしても手の込んだCGだn」
ドゴオオオオオォォォォン!!!!!!!
突然の外からの轟音が耳を貫く。
「!?!?!?!?!?」
慌てて外を見た。そこには、
「…は?…裂け目??」
ニュースで見たのと全く同じ《裂け目》がそこに在った。
CGでは到底表せない、たしかにそこに在る《裂け目》が威厳を見せつけるかのように俺を恐怖で包む。
「あんた!!大丈夫!!?」
「うおっ、いや俺は大丈夫だけど…外見てよ」
「…なによ、あれ」
いや俺に聞くなよ。
「なんか、《あれ》が近くにある住民は避難してるらしいよ」
「それじゃ避難しないと!!防災バックは!?」
「っつ…そんな大声出すなって、バッグはたしか階段の下…あ、あいつ呼びにいくわ」
部屋を飛び立し、妹の部屋へ向かう。
そしてドアを開ける。
「おいお前起きろ!!避難するぞ!!」
「zzz…」
さっきの轟音で起きないとは。もはや死んでるだろ。
「おーい!!おーきーろー!!!!」
「…んぅ…」
「んあ"ー"も"う"!!」
寝ている妹の体にまたがり、勢いよくーーーーー
パシッ!!!!
「んみッ!?!?」
「やーっとおきたか、おらさっさと避難するぞ」
「へっ!?いや…どうゆう…???」
何が起きてるか分かっていない妹の手を引き、急いで支度を進めた。
「ねえどういうことなの???なんで私達が避難しなきゃーーー」
「うっせぇ俺に聞くんじゃねぇ。とにかく、俺らのすべきことは急いでここから離れること。いいな?」
「???、まあいいや…あ、バックパックに推しグッズ入れていい?」
「いらんもん持ってくな!!!!!!」
「えー…」
はぁ…なんなんだうちの妹は…
暇で書いた小説なので続きはあるかもしれませんし、ないかもしれません。
あるとしてもそれは1世紀後かもしれません。
とりあえず暇なときだけ書いて出します。
誤字めっちゃあると思います。
というか周りの人みんな高クオリティすぎて怖いです。