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魔力なしの冒険者、15年の時を経て最強になる~相棒と娘を連れて、弟子達と昔の仲間に会いに行く~  作者: おとら@9シリーズ商業化


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遊具場

その後、カイトは肩肘を張らずに自分に合ったやり方を探しながら聞き込みをする。


商人ギルドに立ち寄ったり、旅人風の人に話しかけたりと。


そして試行錯誤を繰り返し……昼飯も兼ねて、屋台にて食事を取ることに。


「あっ、これ美味いっすね!」


「おっ、そうか。 食いっぷりも良いし、もう一本食うか? こいつはサービスだ」


「良いんすか!?」


「おうよ」


「あざます!」


……そう、こいつの良さはこれだ。

人によるが、こういうタイプは年上に好かれることが多い。

あの酔っ払いも通常であれば、ああはならなかったかもしれない。

俺はカイトが食べ終わるのを見てから、肘で軽く小突く。


「おい、今がチャンスだ」


「へっ? な、なんの?」


「聞き込みだよ。屋台の人なら通行人の会話や世間話などで何か知ってるかもしれない」


「あっ、そっか……やってみる!」


そして、カイトが屋台の店主に話を聞く。

俺は邪魔をしないように少し下がり、それを見守る。

数分後、カイトが嬉しそうに駆けてきた。


「にいちゃん! 似たような話を聞けた!」


「おっ、そうか。それじゃ、信憑性も増したな。カイトには、ああいうやり方が向いてるかもしれない」


「そ、そうなの?」


「お前は気持ちよく食べる。俺もそれを見てると、何だか嬉しくなるしな」


「へへ……そうなのか」


「それじゃ、カエデ達と合流するとしよう」


そしてカエデ達と合流し、まずは街の中に併設されている遊具場に向かう。

そこにはブランコや滑り台など様々な遊具があり、敷地面積も広いのでそこら中で子供や魔獣が走り回っていた。


「わぁ……魔獣もいるよ!」


「ああ、そうだな。テイマーにとっても良い場所らしい」


「アオーン!」


「あっ! 待ってぇ〜!」


サクヤが嬉しそうに駆け出し、それをアルルが追いかける。

すると、アルルが転けそうになったが……サクヤが尻尾で受け止めた。

そして結果的には、アルルを上に乗せて走り出すのだった。


「まあ、楽しそうで良いか」


「へへっ、だからここにしたんだ」


「サクヤってば、都市の中じゃ走り回れないでしょ? きっと、ストレス溜まってるかと思って」


「なるほど、確かにそうだな。二人とも、ありがとな」


カイトには二人を任せ、カエデと近くのベンチに座る。

そこからは、サクヤが走り回るのが見えるので安心だ。

それを眺めつつ、お互いに情報交換をした。


「……同じような情報だな」


「うん、そうみたい。他に依頼を受けた冒険者達も、似たような話は聞いたって」


「そうか……ふむ」


魔獣や魔物の異変、そして傷ついたオーガか。

果たして、これらは無関係か?

師匠も言っていた……一見無関係に見えそうなものも、裏では繋がってることもあると。

その違和感に気づくことが、自分が生き残ってきた理由の一つとも。


「兄さん、何かわかったの?」


「いや、確証はない。ともかく、次は現地調査だな。明日から、街周辺の森などを調べるとしよう」


「うん、わかった。それじゃ、私達も行こっか」


「ああ、そうだな」


先程からアルルが、チラチラとこちらを見ている。

多分、遊んで欲しいけど邪魔をしてはいけないと思っているのだろう。

そんな遠慮はいらんとばかりに、遊んであげることにした。

まずはブランコに乗せ、それを後ろから押してやる。


「きゃ〜! 高い〜!」


「思いっきり漕いで良いからなー。何かあっても、受け止めるから」


「うん!」


アルルは楽しそうにブランコを漕ぐ。

その横では、もう一人の子供……いや、弟がはしゃいでいた。

仕方ないので一度アルルの方を止めて、みんなで見ることに。


「にいちゃん! オレの技を見てくれ!」


「はいはい、怪我をしないようにな」


「行くぜ——とう!」


カイトはブランコを漕いで、思い切り高く上がり最高頂点に達し……そこから勢いよく飛び出して——顔面から地面にぶつかった。

うむ、実に痛そうである。


「あがぁぁぁ!? いてぇぇぇ!」


「バカね! 何やってるの!」


「アォン!」


「だ、大丈夫かな?」


俺は、不安そうなアルルの肩に手を置く。

はっきり言って、里ではこんなことは日常茶飯事だったな。


「平気さ。奴は獣人だし、そんなやわな鍛え方はしてない」


「そ、その通りだぜ!」


「鼻血出てるわよ?」


「うげぇ! ほんとだ!?」


「何やってるんだか。ほら、水で洗ってきなさい」


カエデに指摘されて、カイトが水飲場に駆けていく。

そして、カエデも後を追っていった。

ちなみにサクヤだが……まだやってるのか。


「アォン……!」


「サクヤちゃん、楽しいって……」


「そうか……いや、良いんだがな」


何が気に入ったのか、ひたすらすべり台で遊んでいた。


お座りした状態で滑り、また登って滑ってを繰り返している。


しかし、その顔はとても満足そうである。


……まあ、本人が楽しいなら良いか。

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