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0. 開演
「本日未明、私立レフコース学園所有の土地で大規模な爆発がありました。原因は現在調査中です。なおこの爆発による死者はおらず…」
なんてくだらない、間違いだらけのニュースだろう。
少女は1人、薄汚れた廃ビルで膝を抱えていた。割れたガラスから隙間風が吹き込み、腰かけている小さなコンクリートブロックは冷たく、体温を奪っていく。しかし彼女の体は興奮で燃え上がり、指の先までどくどくと血が通っている感覚に満ちて、寒さなど微塵も感じなかった。
足元のラジオを乱暴に蹴飛ばしてニュースを止めると、少女は狂ったように笑い始めた。
「死者がいない?本当にそうかなア??死者はいる。それもあんたらが卒倒するくらい大量に!」
「馬鹿には分からない、馬鹿には分からない…アハハハハハハ!!!!」
月を背にして、狂ったように笑う少女。その背後には、陽炎のような何かが揺らめいていた。




