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賢者サイド 再起を図る愚者

 どうしてこんな目に合わなければならないのです?


 私がいったい何をしたと?


 ただ無能なレオダスを追放しただけ。


 なのに何故こんなことに?


 私はレオダスのことを考えました。


 小癪にも、王女に取り入り、王に私に対するあらぬ疑いをかけ、牢に入れた。


 それさえなければこんな犯罪者などという汚名を受けずに済んだのです。


 己レオダス。


 許しません。


 この私をこんな目に合わせたあの男を私は絶対に許しません。


 裁きを、あの男に正義の裁きを与えるまでは、私は終わるわけにはいかないのです。


 ですが。

 私はあの男の力について考えを巡らせます。


 あの身体能力と魔力。

 とてもレベル19とは思えない。

 何かあります。

 何かがあの男に起こったのです。

 それは何か?


 おそらくですが、あの男はとうとうレベルアップしたのでしょう。


 皮肉ですね。

 追放されてからレベルアップするなんて。

 いえ、むしろそれでよかったのかもしれません。

 何故ならば、レベルが上がってしまえば、追放の口実が無くなってしまいますからね。


 私は追放それ自体が間違っていたとは思っていません。


 当然でしょう。

 天才のこの私の判断なのですから。

 私が間違うなど有り得ない。


 こうなっているのは、あの男のつまらない策略のせいであって、私の預かり知らぬところです。


 ですが、いくらレベルアップしたからといって、あそこまでのステータスアップは有り得ない。


 ならばあれはどう結論付けるか。


 天才の私はすぐに回答を導き出します。


 スキル。


 奴は何らかのスキルを取得したのでしょう。


 それが一体何かまでは分かりませんが、驚異的に能力を向上させるなにかであると、考えるしかありません。


 くっ、何故そんな能力があの男に。

 そんな能力があるのならば、それは選ばれしこの私に宿るべきでしょうに?


 いえ、ちょっと待ってください。


 あの男にさえ、そんな能力が宿ったのです。


 ならば私も?


 そう、あんな男よりも遥かに優れたこの私にも、新たなスキルが宿っても不思議はない。


 フハハハハ!


 これは、希望が見えてきましたよ!


 私は自分の腕を見ます。


 あの男に折られた腕は闇回復術士によって既に完治しています。


 くそ、ぼったくりもいいところな要求をされました。


 正規の回復術士ならば、この半額で出来たでしょうに。


 取り戻した衣服に付けていた宝石を使うことになってしまいました。


「残っているのはこれだけですか」


 私は切り札を見つめ、ため息をつきます。


 いえ、今はこの完治を喜ぶべきなのでしょう。


 これからどうすればよいのか、私は考えます。


 私は天才です。


 ちょっと考えればすぐ名案が浮かぶはず。


 熟考し、考えた末に導き出された結論。


 一先ずは実家に身を隠すのがよいでしょう。


 あそこには書庫がありますからね。


 まだ私が読んでいない書物の中から、何かこの状況を打開する何かがあるかもしれません。


 そして、もう一つ。


 私には秘策があるのです。


 それを使えば。


 フフフ、レオダス。


 今に見ていなさい。


 私は必ず復讐を達成して見せますよ。

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― 新着の感想 ―
[一言] 実家ねぇ・・・。 入れさせてもらえるかが心配だね。 多分、王様から連絡が行っているだろうし、帰ったら、お前を捕まえておくようにとか通達されているんじゃないかな? よくて追放、悪いと殺さ…
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