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異世界からの来訪者15

 この作戦。


 最初から、コッソリと行動して、全ての悪魔共を静かに倒せるとは思っていない。


 必ずどこかで見つかる。


 その場合のことも想定して動かなくてはいけなかった。


 大人数で行動できないという理由もあったが、アティとクレアには、村から離れた、この地点で待機してもらっていた。


 俺達がここに戻ってくるのは十中八九、悪魔に見つかって追いかけられている時。


 だから、すぐにでも魔法が撃てるように魔力を練り上げていたのだ。


 作戦は最初から二段構え。


 ここまでは上手くいったようだ。


「“ファイアボール”! “グラウンドショック”!」


 アティの二重魔法が炸裂。


 前方のレッサーデーモンを吹き飛ばした。


 よし、ここでやるぞ。


 俺は気合を入れなおしたが、そうそう上手くはいかない。


「アークデーモンか!」


 後ろで構えていればいいものを、アークデーモンが二体こちらに走ってくる。


「アトス。クレア、そっちを頼むぞ!」


「うん」


「分かりました」


「ステラ、出来るだけレッサーデーモンを引き付けてくれ。アティ、ステラのフォローを頼む」


「うぇ~、これはしんどいな」


「ぼやかないでステラ、レオダス了解よ」


 よし、それじゃあ、俺はもう一体のアークデーモンの相手をする。


 俺達と悪魔の戦いが始まった。


 俺はアークデーモンと一対一の戦いだ。


 だが、以前と違うのは、俺が怪我を負っていない点。


 これならば、余裕とまでは言わないが、十分に対応可能だ。


 そして、これはアトスにも言える。


 前回はセリシオに不意打ちの一発を食らってしまったが、あいつの邪魔が入らなければ、アークデーモンは退治出来ていた筈なのだ。


 アトス一人では無理でも、クレアと組めば、耐えることは出来る。


 その間に俺がこいつを倒せれば。


「GAAA!」


 鋭い爪を振り回し、アークデーモンが吠える。


 俺はそれを丁寧に捌き、徐々に押していく。


 よし、このまま、


「GAA」


 太い尻尾を鞭のように伸ばしてきた。


 くっ、焦るな俺。


 ステップして回避。


 一度距離を取り、魔法を唱える。


「“ファイアバレット”」


 撃ちだした魔法が、アークデーモンを焼く。


 流石上位悪魔。


 食らっても五体満足に健在。


 だが、隙は十分。


 俺は素早く間合いに入り、一刀両断にした。


 よし、まずは一体。


「うあああ!」


「アトス!」


 なんとか踏ん張っていたようだが、怪我をしたらしい。


 血を流しながら必死で攻撃に耐えている。


「クレア、そいつは任せてくれ。アトスの回復を!」


「は、はい!!」


 後ろから攻撃しても卑怯とか言うなよ!


 アトスに攻撃を続けているアークデーモンを背後から一撃。


 これで二体目。


「アトスさん!」


「だい、じょうぶ」


「動かないで、傷は深いです」


 不味い、しばらく二人は動けない。


 そこにきて、ステラとアティも押され始めている。


「やばいやばいやばい!」


「しっかりステラ! “ファイアボール”!」


 レッサーデーモンに囲まれているステラを、必死にアティがフォローする。


 だが、数が多い。


 二人で相手をするのは無理があるか。


 その上だ。


「こ、ここでアークデーモンは無理!」


 ズウンと、音を立てて、アークデーモンが囲んでいる輪の中に飛び込んできた。


 ステラは青ざめ、アティも恐怖で顔を引きつらせる。


「くっ!」


 こうなりゃヤケだ。


 あの輪の中に突撃してやる!


 その時だ。


「よお、頑張ってるな」


 間の抜けた声がした。


「スティーグ!!」


 こんな時だというのに、緊張感皆無。


 相変わらずどこまで本気なのか分からない男が、この時ばかりは頼もしく見えた。


「結局周りには悪魔はいなかったぞ」


「一々報告しなくていい!」


 そんな暇はないのだ。


 俺は悪魔の中に突撃すべく、前かがみになった。


「まあ、慌てるな。ここからは手を貸そう」

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― 新着の感想 ―
[一言] 補助魔法が欲しいですね♪
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