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異世界からの来訪者4

「異世界だって?」


 俺は眉をひそめた。


 胡散臭さがさらに上がったぞ。

 こいつ、何処まで行く気だ?


「そうだ。俺は外国人ならぬ異世界人てわけだ。驚くだろ?」


「というか、信じられない」


 スティーグは肩をすくめる。


「ごもっとも。俺も信じられないのは解っている。まあ、その辺りは聞き流してくれ」


 じゃあ、最初から言わなければいいだろうに。


「本当なの?」


 以外にもアティが神妙な顔をした。


 アティ、こいつの話を信じる気になったのか?


「今のは空間転移に似ていた。でも、もっと大きな力によるもの。それこそ別次元を繋げたような」


 転移の魔法は俺も知っている。


 だが、あれは大掛かりな術を使うための儀式場が必要な、非常に高度な魔法だ。


 それに繋げても、どこでも行けるというわけではなく、決められた場所のみ。


 こんな何もない場所に繋がるとも思えない。


「まっ、信じる信じないはそっちで決めろ。で、お前ら、今の悩みはなんだ? 言うだけなら只だ。言ってみろよ」


「そうはいってもな、俺はあんたを信じられない」


 スティーグは盛大にため息をつく。


「なんで俺のような誠実な人間の言葉が信じられないかねえ」


 どの口が言うんだ?


「まあ、予想はつく。俺が呼ばれるってことは、お前ら戦闘面で困ってるんだろう? 自分達では対処が難しい難敵をどうにかしたい。違うか?」


「っつ。なんでそれを!?」


 こいつ、本当に一体何者だ?


「当たりみたいだな。いや、俺もな、こんな慈善事業みたいなことは別にしたくないんだが、これやらないと帰れないんだ」


「・・・どういうことだ?」


「分からなくてもいい。とにかく手伝いをしないといけないんだ。何に困ってる?」


「それは・・・」


 本当にこいつに話してもいいものか?


 スティーグはため息をつく。


「はあ、分かった。この際、俺の人間性はどうでもいい。じゃあ、傭兵を雇うと思えばいいんじゃないか? しかも只だ。いい話だろう?」


 傭兵、か。


 しかし、それには、


「ああ、分かってる。俺が強いかってところだろう?」


 理解しているのか、スティーグはそう言った。


「ふむ、そうだな。中々粒は揃っているが、お前が一番強いか?」


 スティーグは俺に視線を向ける。


 なんでそれを?

 気配や立ち振る舞いでそれを察したのか?


「じゃあ、軽く手合わせ願おうか? 俺の腕が確かなら同行してもいいだろう?」


「俺と戦うっていうのか?」


 俺は驚いて声を上げ、アティはにししと笑う。


「止めたほうがいいわよぉ? レオダスはとっても強いんだから」


 俺のレベル補正は再びプラス50に戻っている。

 つまり実質70だ。

 我がことながら言ってしまうと、人間相手ではまず勝負にならない。


「まあ、取り合えずやってみないか? 力が証明できればそれでいいだろう?」


「いいだろう」


 俺に勝てないまでも、確かにこのメンバーと同程度の力があれば、連れて行くのもやぶさかじゃない。


 俺は剣を取る。


 満足したのか、スティーグも、腰に携えている、その剣を、抜いた。


 ゾワっと、背中の毛が逆立った。


 なんだあれなんだあれなんだあれ!!


 あの剣を抜いた途端感じ取ったとんでもない力!


 アトスの使う聖剣に似ている。


 だが、それよりも遥かに神々しい力を持っている。


 馬鹿な。

 聖剣よりも神聖な剣、だと!?


 アトスも愕然としている。


 他の面々も、あの剣の力が伝わったようだ。


「あ、あの神々しいまでに力を持った剣。まるぜ伝説に登場する神剣のよう」


 聖女クレアがそう言う。


 伝説というか、完全に空想の物語の話だぞ。


 だが、あの剣は物語そのものの、


「ん? やらねーぞ」


 持っている本人はどこまで本気なのか分からない呆けたセリフを吐く。


 どうやら、相手にとって不足はないようだ。


 俺の自慢の愛剣、ドラゴンスラッシュを抜く。


「おお、いい剣だな。それならこいつと斬り合うことができるだろう」


 そう、スティーグはのたまう。


 確かに、並みの剣じゃ、斬り合っただけで剣が斬れてしまうだろう。


「それじゃあ、まー、やろうか」

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