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異世界からの来訪3

「何者だ!!」


 俺達は警戒し、身構えた。


 突然現れた男は、俺達がどれだけ警戒心を抱いていようがお構いなしに、辺りをキョロキョロと見回す。


 歳は俺よりも少し下だろうか?

 20前後といったところ。

 身長は175前後。

 髪は黒髪でショートヘア。

 痩躯(そうく)な体格ながら鍛えているのが、服の上からでも判る。

 服装は、カッキリとしたスーツの様な服を、かなり気崩している。

 だが、鍛えている身体とは裏腹に肩を落とし、少し顎を前に出している姿は、だらしない。

 そして、不釣り合いに剣を携えている。


 ハッキリ言って胡散臭い。

 あまりいい印象は抱けない人物だ。


「よお」


 一通り見まわした後、とうとう男は話しかけてきた。

 酷く間の抜けた声で。


「ここは何処だ?」


 ・・・いや、何処だって。


「ここはアトラスタ大陸のラスタ村の近く、だけど」


 アトスが恐る恐る答え、その男は大きく頷く。


「なるほどわからん」


 全員がコケた。


「どうやら無事? といえるか分からんが着いたようだな」


「なんなんだお前は。何者だ?」


「俺はスティーグ。不本意ながら、この現状を鑑みるに、お前らを助けなくちゃならないようだ」


「助けるだと?」


 一体何を言っているんだこいつは?


「今何か困っていることはないか? 言ってみ」


 困っていること。

 ああ、確かに大問題を抱えている。

 村を徘徊する悪魔共をどうするのか。

 だが、それをこんな得体のしれない奴に言っても・・・。


「えっと、困ってるというかですね」


 クレアが口を開こうとした時、ステラが割って入る。


「ちょおっと待ったあ!! 何を言おうとしてるのクレア。怪しいよ。こいつ無茶苦茶怪しいよ。そんな奴に相談してどうするの!?」


「で、でもステラさん。この人、別に悪い人には」


「いや、見えますよ。得体が知れないでしょうに」


 スティーグはそんな二人の会話を聞きながら、目を丸くした。


「ステラ?」


「何さ」


「クレア?」


「は、はい。なんでしょうか?」


 スティーグは頷く。


「顔は違うが、性格はなんとなく似てるな。ああ、そういうこともあるのか」


 何を言ってるんだこいつは?


「いや、俺の生徒に同じ名前の奴がいるなぁと思って」


「生徒? あんた教師なのか?」


 驚いて聞いてみた。

 服装はまあ、なんとなく分からなくもないが、気崩してるし、全くそうは見えないんだが。


「そうだ。見たまんまだろ?」


「・・・いや、全然」


「ステラの言う通りだわ。こいつなんか胡散臭いもの。言う必要なんてない」


「そうでしょう! そう思うでしょうアティ」


「アティ?」


 スティーグが今度はアティを見た。


「何よ。あたしもあんたの生徒と同じ名前ってわけ?」


「いや、妹だ」


「妹? じゃああんたお兄さんなんだ。そうは見えないけど」


「そうか? まあ、お前も俺の妹とは似てないな。俺の妹は、もう少し胸がある」


「“ファイアバレットォーーーーー!!”」


 アティはいきなり魔法をぶっ放す。


 俺はアティを羽交い絞めにした。


「ちょ、アティ、流石に不味い」


「許される!」


「いや、許されるだろう、か?」


「あんなセクハラ発言。殺したって許されるに決まってるでしょう!!」


「ア、アティ。落ち着きましょう。深呼吸です深呼吸。胸のことを気にしても仕方ありません」


「五月蠅いわね。あんたに胸のことを言われたくないわよ。無駄乳!!」


「ええ!!」


「あたしの気持ちが解るのはステラだけよ!!」


「ええ!! あたしを巻きこまないでよ(それに、アティに比べたらちょっとはあるよ)」


「くくく。面白いなお前ら」


 スティーグはくつくつと笑う。


「そ、そうだ。あんた無事か?」


 “ファイアバレット”が飛んでいったんだが。


「ああ、躱したから問題ない」


 この至近距離で魔法を躱したのか?


「なら何度でもぶち込むわ!」


「そ、それは止めようアティ」


 再び羽交い絞めにする。


「あんたみたいなねぇ! 異空間から出てくるようなやつ、怪しまないわけないでしょう!」


「異空間ねえ。それは仕方ないな」


「なん、ですって?」


「俺は所謂、異世界から来たんだから」

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