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賢者サイド クレア視点 手掛かり

 クレアサイド


 冒険者ギルドにやって来た私達は、きょろきょろと辺りを見渡します。


 前の町のギルドも見たことがありましたが、それよりもずっと清潔で整っていて広いです。


 ステラさんも感心していますね。


「わお、流石は王都のギルドですね。あたしの古巣よりもしっかりしています」


「これからどうしよう?」


 アトスさんが尋ねると、ステラさんは受付を指します。


「とりま、受付でレオダスさんが来たのか聞いてみましょうか」


 そう言ってスタスタとステラさんは受付に向かいました。


 受付のお姉さんはこちらに気が付くと、ニコリと笑います。


「ようこそ、冒険者ギルドへ。依頼ですか? それとも受注ですか?」


「えっとですね。人を探していまして」


 ステラさんが尋ねると、お姉さんはニコリと笑う。


「人探しの依頼ですね。それでは書類を作成してください。依頼料とギルドへの仲介料もお願いしますね」


「あ、違くてですね。冒険者を、というか、なっているか分からないんですけど、ここに来ていた人を探してるんです」


 上手く説明できずにあたふたしていると、ギルドのお姉さんも首を捻ります。


「冒険者がここに来たのかを聞きたいと?」


「そうそう。そんな感じです」


 お姉さんは合点がいったというように頷きます。


「登録されている冒険者さんでしたら、教えることが出来るかもしれませんね。なんという方でしょうか?」


「レオダスさんというんですけど」


「・・・なん、ですと」


「んぁ?」


 さっきまでニコニコしていたお姉さんが、ピクリと眉が動きます。


「・・・レオダスさん」


「そう、レオダスさんです」


 どうもおかしいです。


 お姉さんは何を慌てているのでしょう?


「貴方達はレオダスさんお知り合いですか?」


「はい! そうです」


 私は力強く頷くと、お姉さんはタラりと汗を流します。


 やっぱりおかしいです。


「レオダスさんは先日こちらのギルドに登録されましたよ。国王様の紹介状を持っていたので、いきなりAランクの冒険者として」


「・・・は?」


 ステラさんは口をポカンと開けました。


『わかってくれますか、この気持ち』という風にお姉さんは笑います。


「当ギルドでも前代未聞です。登録したばかりの冒険者がいきなりAランカーに上がるなんて」


「ま、マジなんすか? 登録したばかりでAランカー。あ、あたしと同じ・・・」


「はは」と、ステラさんは汗を流して、顔を青くしました。


 確かAランクというのは上から三番目のランクでしたね。


 そうなんですか。

 ステラさんはAランカーだったんですね。


 この歳でAランカーというのは、門外漢である私でも解るほど凄いことです。

 流石というべきですね。


 そのAランク冒険者に登録したばかりのレオダスがなったと。


「す、凄いことですね?」


「当たり前ですよ! というか、あんまり広めると、他の冒険者が自信を失うか嫉妬で怒っちゃいますよ」


 お姉さんは「その通りです」と口に指を当てて「しー」としました。


 私は口を塞ぎました。


「で、でも、レオダスがここに来たのは間違いないんですね!」


「そうだね。あの、レオダスが何処へ行ったか分からない?」


 アトスさんが尋ねると、お姉さんは不思議な顔をしました。


「可愛い子ですね。弟さんですか?」


 お姉さんはアトスさんを見た後に私を見ました。


 あらら、アトスさんの機嫌がちょっと悪くなってしまいました。


 アトスさんは子供扱いされるのが嫌いですからね。

 ああ、でも、そんなアトスさんも可愛、けほんけほん。


「レオダスさんなら、Aランクの依頼を受けて、クエストに出発しましたよ」


「・・・そう、ですか」


 少しガッカリしました。

 すぐに会えると思っていたので、その失意は大きいです。


「依頼を受けたのは一週間前。カルルタート山へ向かいました」


「「「カルルタート山!」」」


 確かこの王都からほど近い位置にありながら、非常に危険な地域です。


 私は血の気が引きました。


「そ、そんな危険なクエストを受けたのですか?」


「あの、そうは言ってもクエストの内容はあくまでも採取ですので、強いモンスターの討伐とかではないんですよ?」


 ホッとしました。


 ですが、危険地域であることには違いありません。


「行こう」


「え?」


「探しに行こう。カルルタート山へ」


 アトスさんは力強くそう言いました。


 それに私とステラさんは頷きました。

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