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第043回『転生したらショゴスの中では超イケメン!!~メスショゴスがてけりり、てけりり言いながら集まってきて俺のSAN値が危ない件~』の感想!

クトゥルフ知らないんだよなあ……

「今回はショゴスですわ」

「ショゴス? スライムではなく? ショゴスとは?」




作者:Gyo¥0-

転生したらショゴスの中では超イケメン!!~メスショゴスがてけりり、てけりり言いながら集まってきて俺のSAN値が危ない件~

https://ncode.syosetu.com/n3134fb/




「ショゴスときいて何を連想するかしら?」


「連想も何も知らないと分かりませんね」


「そう、このネタは通じる人が結構限られると思うの」


 まずショゴスというもの自体は、

誰かが小説で書いた生物の名前だということは、

なんとなく分かるのだけど、その生命自体の特徴は、

スライムと何となく似ていて、しかし、

その実態は大きくかけ離れた生物だってことは、

確かなのだけれど。


「特筆すべきはその鳴き声、テケリ・リ、テケリ・リ!」


「うわ、明らかにスライムの鳴き声ではないですね!」


「で、スライムはなんて鳴くのかしら?」


「ぷるぷる、ですよ」


「ぷるぷる、ね、とにかくこの物語は、

 よくあるなろう小説のテンプレに沿って、

 主人公が不慮の死を迎えて、

 転生することによって始まるのだけど」


 転生する際の神様が一癖も二癖もある、

ちょっと変わり者の神様だったらしく、

主人公をイケメンのショゴスにします。


「で、と、よく分からない生命体で、

 沢山、瞳があることが判明しているショゴスの、

 どこをどうやったらイケメンになるかしらね?」


「スライムのイケメンを想像したら分かりやすいのでは?」


「スライムに個体差を求めるのは無理ゲーね」


「ぷるぷる! 色とか艶とか色々あるんですよ!」


「とにかく、あとはショゴスライフあるのみなのよ」


 ショゴスの日常を描いたというのは、

どうやら小説至上稀に見るものみたいだし、

そもそも雌ショゴスと雄ショゴスで、

イケメンショゴスが誕生するっていうのが驚きね、

非日常から出てきたような生命の塊が、

唐突に親しみを持てる存在になるわ。


「で、と、スライムを観察することで、

 いくらかショゴスの生態のヒントに、

 なることもあるかもしれないから、

 あとは延々、スライムに普段の生活を、

 送ってもらうわ」


「えー!!! 無茶振り! まあいいや!」


 スライムは粘体生物、これはショゴスも、

同じくなようだけど、若干ショゴスのほうが、

瞳などもぞろぞろあって肉感ともなっている、

というより黒光りする玉虫色、ようするに、

昆虫で言う所のカナブンなんかによく似た、

虹彩を放っているわけで、身が有りそう、

そうね、スライム、貴方に光る魔鉱石を、

中心部に入れるから、それで今夜一日、

虫を大量に体に取り込んできなさい。


「ぷるぷる、急な依頼に戸惑いますが、

 それ!」


 スライムは寄ってくる虫を体内に取り込んで、

酸性の液で溶かします、その様子を見ると、

スライムの体内に透けた昆虫が徐々に、

溶かされていってる様が明らかになりますから、

もしショゴスが何ものかを捕食することがあったら、

スライムの体内で溶けている昆虫や甲虫のことを、

思い出したら、何となく、雰囲気が出そう。

丁度、玉虫色のキラキラ甲虫を一杯取り込んで、

スライムの体内、乱反射しているものね。


「あ、小鳥だ、ぱくっ」


 スライムは鳥も捕食しますわ、

鳥は何度もスライムの中で暴れるけれど、

徐々に体力を失って、グズグズのスープに、

なってしまうから、恐ろしいところね、

かといって白骨化した鳥のサンプルを、

手に入れる時なんかは、非常に役に立つの!


「僕みたいに高度なスライムだと、

 酸の濃さを調整することも出来るんだ!

 それ溶解液ドバッ!」


 丁度、スライムが好物であるゴキブリに向かって、

酸性の液を吐きかけましたわ、当然、ゴキブリは、

全身やけどを負ったのと同じような挙動をします、

丁度、台所のシンクに現れたゴキブリに、

手近にあったお湯を掛けた時を想像してみて、

ゴキブリはひっくり返って足をバタバタさせた後、

カラッと揚がってしまったみたいに、

全部の足を上にして萎縮した形になるから。


「でもゴキブリってお湯を掛けただけでは、

 赤くなったりしないんですよねえ、ムシャムシャ」


 正直、食性が何でもありのスライムを、

見ていると、ショゴスというのが捕食する動物は、

よほど大物であったりするのかしらね?

 まさか人間をいきなり食べたりはしないと思うけれど。

 さすがにね、知性のある生命体らしいから。


「あ、ネズミだ、パクっ」


 スライムはそこいらの肉食動物の比にならないほど、

軽快に生物を捕食しては、体内の酸でぐじゅぐじゅに、

してしまいますわ、 でも骨は特に必要な栄養では、

無いみたいだから、骨格標本を作る時なんかは、

スライムを使ってあらゆる動物の死体を、

溶かしたりすると細かいところまでよく分かるの、

またスライムが知性を持っていたら、

溶かす部位とそうでない部位を調節できるから、

残したい器官や、臓器なんかも保持できるわね、

もっともショゴスがそういうことに興味を持っているかは、

未知数だから分からないのですけど。


「触手があって粘性の謎の塊だというと、

 どこか親近感が湧きますね、ぷるぷる」


「そうね、でも膝に乗せれるほどの、

 サイズじゃなさそうだからちょっと残念、

 良かったら一体飼ってみてその生態を、

 調べてみたくなることうけあいなのに」


「でも、どこか神格視もされてるみたいですし、

 そう簡単に持ち運べるものではないのでは?」


「きく話によると、召喚とかも出来るみたいね、

 もしショゴスを召喚できたら、

 相当な魔力の持ち主として褒め称えられるんじゃ、

 ないかしら?」






そもそもそれでSAN値という奴が持つのかという話ですが、

いやはや、知らないことを考えるのは苦労します。

 ショゴスと言われて形状が思い浮かばないと、

余計にその狂気度が増しそうで、

ただテケリ・リ、テケリ・リと呟くだけの、

機械になってしまいそうです。

 文字数は、4,173文字 と非常に読みやすく、

この手のネタを知らなくても、

なんとなくその雰囲気を感じ取れる、

本編になっていました。

テケリ・リ、てけりり!

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