第042回『最高の尻』の感想!
最高の尻!
何、連想してんのよ!?
キャー!!
「何、このタイトル?」
「ぷるぷる、おしりですね」
作者:絢
最高の尻
https://ncode.syosetu.com/n4481fh/
「主人公は尻ですわ」
「あ、はい知ってました」
「まあ尻と言ってもそうね」
主人公の彼女は、
自慢のお尻を持つセクシーな彼女、
気にならない異性はいないはず、
誰をも魅了するセクシーなお尻は、
なんと他の生物をも魅了するという。
「おれ、勇者も魅了されるのか?」
「そうね勇者、大概の人は一度は、
魅了されているはずだわ」
「私、魔法使いだけど、
そんな頻度で彼女と出会うものなの?」
「ええ、魔法使い、その界隈のもの、
ならば、彼女と一度はあってるはずよ」
「私、僧侶ですが、
私はそんな女の人とであったことは、
ありませんよ」
「そうね、僧侶、僧侶によっては、
女人禁制だとか、戒律的に駄目、
っていう可能性はあるわね、
でもあなたは女僧侶だし、
特に厳しい戒律も無さそうだから、
会ったことあるんじゃないかしら?」
「おれ、盗賊だが、
尻が自慢の女なら山のように、
いるからな、区別がつかないかもしれない」
「盗賊」「盗賊さん!」
「ええ、盗賊、
確かに彼女は区別がつかないから、
でもその特徴に釘づけになることは、
間違いないわ、無論、
それがどんな生物であってもね」
物語は彼女の独白で進むのだけど、
一転、恐怖の色に変わり始めもする。
謎の生命体に彼女は集団ごとさらわれてしまって、
大騒動になるの、もっとも彼女たちには、
抵抗する術もチカラも無いままに、
一方的な蹂躙が繰り返されるわ。
全ては彼女たちを求めての事なのだけどね。
「この物語は、
一見して彼女の魅力を伝えるものの、
ようだったけれど、
実はスプラッターホラーの面も強くて、
残酷なのが特徴ね、
魅惑のヒロインが恐怖体験を通して、
どんな変化が訪れるのか、
残酷な興味に誘われるわ」
「おいおい、グロなのか?グロは苦手だぜ」
「勇者、散々、戦ってきて今さらね」
「そうですよ、魔法使いさんの言うとおりです、
私、僧侶でさえ倒した敵の埋葬を手伝っているっていうのに」
「ところが、彼女の敵とやらは、
彼女の仲間たちにも容赦しないんだろ?」
「ぷるぷるぷるー」
「そうね、盗賊、
残酷な仕打ちが彼女の仲間たちに、
次々と下されて、
その凄惨な光景は、
目にしていて余るものがあるもの」
彼女たちが受ける仕打ちは、
現代社会の闇を痛切に感じさせる。
普段幸福を享受し、
母なる地球に何となく暮らしてるだけの存在も、
突然の侵略者を前にしたとき、力なく、
敗れゆく、その侵略は、まるで異次元から、
急激に引き込まれるかのようで、
彼女たちは異質な施設で選別を受け、
侵略者に完全に身を委ねる結果になってしまうの。
「そうなったら、
もう抵抗の余地が無いじゃないか!
勇者は? 俺みたいな勇者は出てこないのか? 」
「無理ね、勇者、
この物語は日本でいう所の現代を舞台にしている、
だからファンタジー世界の勇者が現れることはない、
あくまでシリアスでシビアな世界観が映されるわ」
「私、魔法使いとしても、
魔法も奇跡も無い現代を舞台にして、
侵略者を前にしたら、同じように、
恐怖する事しか出来ないと思うわ」
「私、僧侶としても、
唐突と大量に失われ、無くなる命を前には、
呆然と立ち尽くす他ないでしょうね、
私たちは侵略者を前にしてあまりにも無力です」
「俺、盗賊から言わせてもらっても、
どんな網にも引っ掛らないと自分では、
自負してるんだが、とつぜん異次元の侵略者が、
俺に罠を張ってるなんてなったら、
想像だにしないぜ、全くな」
「皆さんがそんな状況なら、
スライムはぷるぷるするより、
他ありませんね!」
「皆!
もう希望は無いのか?!」
「そうこの物語は希望を描く物語ではないの、
彼女とその仲間たちが持ってしまった特性の、
せいで、侵略者たちの狩りに取り込まれる、
まったくもって絶望のストーリー、
宇宙戦争の侵略宇宙人にすきまま人間が、
殺されている様を連想させる恐怖の情景が、
最後まで続いていくのよ」
最後の一瞬まで見逃せない、
それは嗜虐趣味の大型生物たちが、
圧倒的な力を行使して、
精密度なまで計算されつくした、
殺しの手段で、獲物を狩りつくし、
恐怖を味わい尽くす算段で、
読んでいる私たちは、
息をのむことしかできないわ。
「この物語で気になる所は?」
「そうね、
彼女は運よくか悪くか、
比較的温和そうな、
敵の元に届けられるのだけど、
その時にはもう運命は決定してしまっていたようね」
「どんな運命なんだ!?」
「運命って、死より他にないじゃない!」
「ああ、神よ」
「今さら神に祈っても仕方がない」
「ぷるぷるぷる」
「最後に言い渡される、
無邪気で残酷な言葉の数々は、
彼女の恐怖のボルテージを、
最大限、絶頂にまでもっていくわ、
そしてたった一言で下される、
そのラストには、
読者は恐怖に震撼することでしょうね」
「最高の尻とは……ひょっとして、ぷるぷる」
「そう、
嗜虐趣味の彼らにとっては、
それはスラングとして通じるものだったの、
かもしれないわね」
で、と、
お話しの最後だけれど、
「このお話も前回に引き続いて、
同じ作者様のシリーズのようだけど、
面白いことに今回もレビューが、
ついていて、ちょっと工夫されてるわ、
この物語を楽しむ前に先に、
レビューから読んだのなら、
物語により入り込めること請け合いよ」
「またレビュー?
紹介文の紹介までするのかい?」
「勇者、まあいいんじゃない?」
「そうですよ魔法使いさんの言うとおりです」
「魔法使いも僧侶も、こう言ってることだし、
今回はこれでお終いってとこだろ?」
「ぷるぷる、では解散という事で」
「みんなも、侵略者の罠には気を付けてね、
最高の尻を持っているあなたも、
いつどこで狙われているか分からないわよ」
と感想はこれくらいですが、
尻と訊いて、どんなケツマツを思い浮かべるのかは、
読者の自由ですので、この物語が、
ハッピーエンドなのかバッドエンドなのかは、
読んでみて確かめて頂くと嬉しく存じ上げます。
では、文字数1,947文字 と、
今回の紹介文を読めたのなら、
充分に読めると思うので、
よろしくお願いいたします。
ではではー
結末は自分のその眼で、
刻みつけろ!
がんばれ読者!めっちゃがんばれ!




