第041回『接吻』の感想!
接吻ですって、
接吻ですよ?
「接吻というと皆様、経験がおありかしら?」
「ぷるぷる、リップ、ぷるぷる」
「俺は勇者だけど、接吻?キスのこと?無いな」
「俺は戦士だが、接吻をする暇があったら修行だな」
「私は魔法使いだけど、したことは無いわ」
「私、僧侶ですが、あまり人前で話すことではないのでは?」
「俺、盗賊だが、あるぞ」
「あるの!?」
「そう、今回は、そんな接吻が中心にあるお話しよ」
作者:絢
接吻
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「接吻っと書くと難しい漢字だけど、
ようするにキスのことね」
「ぷるぷる、読みもそれで、
あっているのではないでしょうか?」
「そうね」
「ってこの小説、
恋愛小説かなにかなの?」
「魔法使い、
そうね、この話は、
ちょっと難しいけれど」
主人公はイケイケの俺、
その遍歴は確かなもので、
与えられた餌を全力で、
取りに行くより遊び半分でというところね、
自分以外においしい思いをさせないという、
ポリシー、信条のようなものをもっているわ。
「ちょっと聞いてみると、
どこか、好きになれないやつね、
そんな奴がノリノリな話なの?」
「魔法使いさん、そうですね、
確かにあまり関心はしないです、
遊び半分の付き合いを重ねるなんて」
「僧侶、魔法使い、
でもそれは『俺』の生きかただから、
どうしようもないものなのよね、
生まれついてのサガみたいなものよ、
もっとも他人が勝手にそういう、
ことにしてる節は否めないけどね」
「ぷるぷる、接吻ですからね、
そこまでの関係はいつも深そうですけど」
「接吻ってそこまでのことか?
軽い気持ちでとらえちゃいけないのか?」
「盗賊」「盗賊さん」
「けれど、
そんな主人公の『俺』も、
ほっておけない相手が出来たわけで、
彼の運命は急激に動き出すわ」
出会った女性の名は『いずみ』、
イケイケの『俺』を本気にさせるくらいだから、
よほどの魅力がある女性なのね、
『俺』の数々の遍歴の中で、
一番といって良いんじゃないかしら?
「当然、いずみにも事情があって、
『俺』と付き合うことになるのだけど、
そんな彼女に、
『俺』はなかなかつれないみたいね」
「で、この恋愛小説、短編なんだろ?
サクッと終わらないのか?」
「勇者」
「俺にも分からないが、
何かもったいぶった関係にイライラするぞ」
「戦士、
そうね、
この物語は、
そんな想いも抱えたまま、
ストーリーが進展していくわ」
何せ、『俺』の気持ち一つで、
決まってしまう模様だから、
そこには残酷な事実も、
決定も含まれていて、
恐らく『俺』至上、
もっとも熱いものになったのは、
確かだと思うわ。
「この話、残酷なのよね、
一目会ったその時から、
心奪われて、そのまま、
成り行きで最後まで行ってしまう、
『俺』と『いずみ』の別離は涙なしでは、
語れなかったわ」
「サルシャ姫の語り口でいうと、
なんだかとっても、
悲恋っていうの?
そういう話なの?」
「魔法使いさん、
最後の恋ってやつなんじゃ、
ないでしょうか?
本気になれなかった『俺』さんが、
最後の最期に真実の想いに気付いた、
そういう話なんでしょうきっと」
「魔法使い、僧侶、
そうね、理解いただけたようで、
とりあえず安心したわ」
「ぷるぷる、
僕は餌には引っ掛らないぞ!」
「スライム、そうね、
初めからその気が無かったら、
こんな想いも残らずにすむのだけどね」
物語は、唐突に、
そして熱く最後を迎えるわ、
後に残された読者は、
きっとはっとすることでしょうね。
「さて、感想はこのくらいだけど、
この話、紹介してるレビューもとても、
素晴らしいの、
短編だから、そのレビューのほうも、
目を通してくれると嬉しいわ」
「接吻だからセクシーなレビューなんだぜ!」
「ぷるぷる、とても興味深いお話しでしたね」
さて、感想はこの位ですが、
お話しの内容自体を見てみると、
文字数は、771文字あまりと、
実を言うと、
この紹介文のほうが倍くらい長いかもしれない、
そんな本当の短編なので、
一度、読んでみて頂けると、
楽しめると思いますよ。
ではではー
接吻と書いて、
なんと読むかは、
全てのひとの自由だと思うのです。




