第038回『金が欲しい祓い屋と欲望に忠実な女子校生』の感想!
魑魅魍魎と妖怪退治、
そして悪霊退散!
祓い屋も忙しいよ!本当に!
「祓い屋って日本じゃポピュラーな職業なのかしら?」
「どうでしょうね?僧侶さんわかりますか?」
「わたし僧侶が?ですか?悪魔祓いならわかりますけど」
作者:暮伊豆
金が欲しい祓い屋と欲望に忠実な女子校生
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「今回の作品は、
祓い屋 清と女子中学生 葉子のコンビよ、
二人の掛け合いが主体としてお話が進むの」
「ぷるぷる、どんな風にですか?」
「主に、妖怪が治めてる土地に、
直に乗り込んでいって、
説得する感じかしらね?
説得できないような悪霊だったら、
パッパと退治してしまうようだけど」
時は未来か、日本らしき世界観で、
一極集中に陥った現代にも通じる悩みの中、
唐突に首都の遷都の話題が浮かんで、
それも東ではなく、大きく動いて西の果て、
広大な土地のある邪魔口県が舞台に、
なるっていうからあら大変!
「この物語、現実にある都道府県を、
ちょっと魔改造したような名前で、
お送りするから字面を見て、
まがまがしさを感じ取ったり出来て、
ちょっと面白いわね」
「あまり殺伐としたネーミングは、
感心しませんけどね」
「あら僧侶?
そうかしら?
ちょっと不良っぽくていいとおもうけど」
「ぷるぷる魔族趣味かな?」
仮想日本を舞台に、遷都という一大流行に、
乗って、祓い屋が一儲けしようと画策する訳だけど、
相棒の女子高生との掛け合いがどこか懐かしく、
時代を感じさせるようなお話になっているわね。
「中学生の葉子のリアクションが結構時代を感じさせて、
ぐごーん!とか、いちいち祓い屋の先生あいてに、
スキンシップ求めにいってる所とかも、懐かしくて特徴的ね、
がびーん!とか、口で表わすにしては、
なかなか使えない高度なテクニックだと思うわ」
「なかなか擬音を口にするの出来ませんもんね、ぷるぷる」
「スライムと同じように反応を示すときにも使えるわね」
「え、そうですかぷるぷる?」
「ところで、祓い屋の仕事のほうはどうなんですか?」
「あら、僧侶? そうね、
祓い屋の仕事としては、妖怪の頭目らしきと、
大筋の話はつけてるらしくって、
その際の厄介事があったら互いに、
協力し合うことになってるみたいね」
厄介事といっても大体は土地の問題、
その土地に住んでる妖怪に影響が無いようにしたり、
開発しても良い土地に勝手に居座ってる悪霊を、
退治したりして、祓い屋としての生計をたててるようだから、
暮らしに困らないぐらいにはたんまりと、
お金が入って来てるみたいね、ちょっとげすい話だけど。
「また、ちょっと未来の、
土地の騒動を描いた話でもあるから、
いろんな土地がどういった開発がなされるかとか、
踏み込んだところも気になるわね」
「なんにせ首都遷都ですからね、
大事業になるはずです」
「でも悪霊退治をお金儲けの道具と、
とらえるのはちょっといただけませんね」
「僧侶、細かい話だけど、
そこが恐らくタイトル通り、
祓い屋 清の性格と言ったところね、
かなりお金に執着があるようだもの」
祓い屋といってもボランティアじゃないから、
直接ことが起きなければ行動しないことの方が、
多いと言ったらそう、だけど事が起きた場合は、
その料金は跳ね上がるというから、
祓い屋の相場ってのはかなり破格の値で、
ちょっとした詐欺をしてる気分にもなるわね。
「もちろん女子中学生の葉子はバイトの身の上だから、
時給で安く働かされてる、といっても、
ボーナス付きで、大好きな清 先生の下で、
働けてるから不満は無さそうなのだけど」
「この先の展開で気になることってなんですか?」
「そうね、バブルがいよいよ大きくなって、
本格的な工事に着工して行ったら、
いったい、妖怪や魑魅魍魎は今まで通りに、
人間と関係を結んでくれているのかどうかとか、
鬼村さんとの関係は緩やかに続くのかとか?
この話の落としどころは色々妄想できそうね」
「願わくば道祖神を大切にして、
人類が発展するといいですね」
「ぷるぷる、僧侶さんは信心深いんですね」
感想はこの位ですが、
やってる内容にしては読みやすく出来てるので、
読む手が次々と進めてしまって楽しく時間を過ごせました。
文字数は、36,127文字と、
ちょっとした合間でつまんでいると、
最新話まで辿りついてしまうくらいなので、
今が読み時かもしれません。
地名のネーミングとか結構大胆なので、
読んでて飽きないですね。




