第035回『0点首吊り』の感想!
なかなか、
面白い感じで、
作品が続いてますね。
「今度は怪談よ」
「怪談話、ぷるぷる」
作者:雪夜群青
0点首吊り
https://ncode.syosetu.com/n7959fg/
「この話は、
どこにでもいるような、
主婦が経験した、
日本でいう現代を舞台にした作品よ」
「スマホとか出てきますもんね」
「そうね、昔からある怪談話を、
現代風にしたのかもしれないし、
実際にスマホのある頃の話なのかもしれないわね」
内容は、
タイトルから連想したものと、
割かし、変わりが無いものになっていて、
恐怖の根幹となる部分も、
主婦が体験した出来事として、
それが淡々と刻一刻と語られるの。
「怪談話だから、
ちょっと内容には触れにくいのが、
語る時に難しいところね」
「どうしてですか?
怖いから?」
「そうね、
恐怖体験というものも、
中身が知れてしまっては、
怖さも半減してしまうからかもしれないわね」
「もしかして、
霊の仕業かもしれませんよ!ぷるぷる」
「まあ、
魔族が霊に怯えてどうするんだという、
ところだから、
笑いどころなのだけどね」
そうネタが明かされてしまうと、
この手の話は割と、なんてことないじゃん、
ってなってしまうから、
恐怖感を保ったまま届けるのが難しいところね、
一応、本当にあった話の体をなして、
伝えられてるから、
小説投稿サイトとしては、
実話として見てとってもいいのかもしれない、
まあ、あくまでそう言う記述が、
作中の文面の最初にあったというだけの話なのだけど。
「0点首吊りの正体が語られ、
実際に祟られてみるあたりは、
結構、緊張感があったのではないかしら?」
「そうですね、
ぷるぷる、
心霊体験ですもんね」
「そして、それが小学校っていう、
割と読者のみんなにとって馴染みのあるだろう、
場所で起こった出来事として語られるから、
より恨みつらみや呪いなんかが流行ってた、
当時を連想させられて、恐怖感が湧くわね」
「ぷるぷる
サルシャ姫も小学校通われてたんですか?」
「いやねえ、スライム、
わたしだってそれくらい、
通うことあるわよ、
魔王小学校ね」
「スライムは通ったことありませんよ」
「スライム小学校って、
想像すると、
下手な怪談より、怪奇ね」
「あってもいいとおもうんですけどねえ」
さて怪談に話を戻すけど、
この手の怪談って、
季節感も含めてあると、
結構、情景的にくるものがあると、
おもうのだけど、
割と、そういった描写は薄めで、
夏の怪談というより、
遠くで誰かが聞いた話が、
二転三転あって、
希釈されて伝わってきたような、
ちょっと二次三次的な伝聞という所ね。
「噂話は、どうしても、
伝わる時に詳しい話が、
脚色されたり、
尾ひれはひれが付きそうだから、
ちょっと、語る時に矛盾が生まれそうで、
難しいところよね」
「どういうところが矛盾してるんでしょうか?」
「矛盾、とまではいかないけれど、
現在進行形で小学生の通っている、
小学校が恐怖体験の舞台として描かれてる所とか、
結構、想像してみると、
少し、変な感じがするのよね」
「ぷるぷる、違和感ってやつですね」
「そうね、
どうしても、
普段賑やかな場所に、
影のようなものを見出すのは難しくって、
学校の七不思議とか、あんまり、
信じられなかった幼少時代があるのは、
確かだわ」
「サルシャ姫の小学校が、
特別だったからというのは、
ないのでしょうか?」
「失敬ね!
教育方針以外は、
至って普通の小学校だったわよ!」
「教育方針以外は……ですね」
さて、感想はこの位ですが、
怪談話で、友達と盛り上がるにしては、
ちょっと長めで、語るのが少し、
ハードルの高い話だったように思えます。
といえど、
文字数は、5,056文字と、
そこまで難儀はしないのですが、
これをどうやって語るのかが、
結構、語り手を困らせそうです。
怪談もまた難しいジャンルですね……。
いや、実話なのか。
怪談もホラーに分類できそうですけど、
怪談というとどこか、昔の日本を連想させて、
ノスタルジックな印象を受けるのは、
漢字で表わされてるからでしょうかね?
いやはや謎です。




