第028回『《短編》龍滅姫』の感想!
この短編、
短いながらも、
結構迫力ありました。
「私は龍を滅さない姫ですわ」
「え、でも竜を倒したことはあるんですよね?」
「忘れたわ、スライム」
作者:東西南 アカリ
《短編》龍滅姫
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「今回の作品は
龍滅姫ルナというバトルヒロインが、
颯爽と登場するバトルアクションものよ!」
「ぷるぷる、
始まりの詩から意味深ですよね」
「そうね、
これから壮大な物語が、
スタートする雰囲気が、
ビシビシ出てるオープニングね」
「でも主人公は?」
「そうね、どうやら今回の短編では、
ちょっと違った視点から導入されるみたいね」
この物語の主人公は、
青年シモン=ブレイブバード、
戦士の眼をしてる彼は、
極寒の大地ルーシアに、
何やら脅威を感じ取ったらしく、
緊張の面持ちから始まるわ。
「シモンの職業は特に明かされていないけれど、
その特異な能力から言って、
戦う事をなりわいにしてるのは間違いないみたい」
「ぷるぷる、なぜそんな彼が極寒の大地に?」
「さあ?
ただ、分かることは、
強敵!
この二つ字に限るわ」
物語は、シモンを客観視しした文体で描かれて、
一定のペースで進んでいくの、
そして彼の前に現れたのは!
「タイトルの通り分かるでしょうけど」
「龍! ですね!」
「そう、その龍よ!
それもトビキリ強い龍ですわ!」
シモンと龍は当然戦うことになるのだけど、
その模様は苦戦に苦戦を重ねて、
これでもかとシモンの能力を使って、
龍を追いこんでいくのだけど、
龍の方が地の力が上回っていて、
そのサイズ感と、
強大な龍のブレスから、
気付いた時には追いつめられてしまうの。
「この作品の大半の部分を、
割いているのが龍との戦いなの」
「あれ? じゃあ今回、
語ることはほとんど無いんじゃ?」
「そうね、
だから龍退治が一体どういう意味をしているのか?
それに目を向けてみましょうか」
冒頭の詩からすると、
ルーシア帝国のルナは龍と同族みたいなのよね。
「ルナの登場は格好良かったですよね」
「そうね、この物語の主人公を上回っているわね、
というより彼女が主人公なのかもしれないけど、
それは定かではないわ」
そして、
龍滅姫という名を持つことから、
ルナは、
龍を倒す宿命のようなものを持っているようなの。
「そこから感じ取れるのは、
ルナもまた龍と同等の何かなのか、
そして龍を倒すことでどんな、
メリットが彼女にあるのか、
不明だけれど、
とにかく盛り上がる部分ね」
「短編から長編が生まれることもありますもんね」
「ええ、この作品は、
龍とのバトルを中心に描いた、
連続ものになりそうな力をはらんだ、
引き込まれる作りになっていたわ」
ただ、それぞれの背景をみるのにも、
龍と戦ってる理由についても、
全体としても、ちょい情報が不足してるから、
ルナとシモンがどんな関係なのかは、
読んでいてもちょっと分からないわね、
共闘するような仲だから、
きっと同じようなことをする仲間だとは思うのだけど。
「まあ、これも短編だから、
語れることも限られてるのだけどね」
「ぷるぷる、龍はつおいぞ!」
感想はこれくらいですが、
読んでいて軽くいけてしまうバトルというのは、
なかなか、新鮮で、
こういう短編の描きかたもあるのかと、
感心した次第です。
では文字数 4,680文字なので、
読むのにそんなに時間が掛かりませんので、
気軽に龍との戦いを楽しみたい方は、
是非読んでみてください。
タイトルの字面から、
何故かバトルものではないような、
感じに思っていたので、
ちょっと意外でした。




