第016回『聖剣を台座ごと抜いた男』の感想!
ふんぬ!
「よし、では参ろうか:」
「おう!」
戦士と勇者は、手を握りあうと、
両者テーブルに肘をついて、
なにやら力を込めはじめた。
「準備はいい?」
二人が準備しているのは、
何を隠そう腕相撲である!
「おう!」
「おう!」
「では、
レディー!」
「「ゴー!!!!」」
作者名:Fe8
聖剣を台座ごと抜いた男
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「今回の作品は、
聖剣を台座ごと抜いた男よ!」
「聖剣を台座ごとって、
あの突き刺さってる聖剣をですか?」
「そのとおり!
この作品では、
勇者の証として、
聖剣を引き抜く試練が、
与えられてるの」
静かに台座に突き刺さった聖剣、
それを引き抜く行為は今や、
見世物状態、
誰が引き抜くのか?
誰が勇者なのか?
まったくわからない中で、
物語は始まった!
「でもタイトルが絶妙にネタバレじゃないですか?」
「もちろんそうね、
でもそれを上回る個性の、
キャラクターが登場するのよ」
「う、うぐぐぐぐぐ!」
「うおおおおおおお!」
勇者と戦士の両者は、
筋肉をびくつかせながら、
手を組みあってテーブルに、
その手の甲を叩きつけようと、
お互いの力を発揮している!
「そのキャラクターとは?」
「聖剣が抜けないなら、
まず、鍛えることから始まります」
「はい」
「わかったわね?」
「わかりません」
「えーわからないのー?
スライム単細胞!」
「失敬な!
これでも高貴な生まれの、
スライムですよ!」
「今のもヒントよ」
「単細胞?
あ!
もしかして、
スライムが引き抜くんですか!」
「自分から認めちゃってどうするのよ?
もうちょっとひねって考えてみなさい、
あの二人のように!」
勇者と戦士の筋肉がせめぎ合い、
互いに一歩も譲らぬ腕相撲!
あとはスタミナの限りを尽くすのみだ!
「あれってひねって考えてるって、
いえるんでしょうかね?」
「惜しい!惜しいわスライム!」
「えっ今ので惜しいんですか?ぷるぷる!」
「タイトルそのまんま、
タイトルそのまんまなのよ!
このお話は本当に」
実直なまでにシナリオに忠実な、
主人公が抜けない聖剣を前に、
ひたむきな努力を重ねて、
少年から一人の立派な大人となった時、
運命の歯車ががっちりと噛み合う!
止まった時は一気に奔流として、
流れ出すように高まる会場のボルテージ!
誰もが期待することをやめた、
誰もが、その姿を嘲った。
だが彼は諦めなかった!
ひたむきな力が一人の勇者として、
彼を覚醒させた!
「ね? 王道ファンタジーって感じでしょ?」
「うーんでもわかりませんね、
一体どんなキャラクターなんですか?」
「馬鹿ね、ここまで来たらわかるじゃない!」
「だってさっきの文面、一見関係ありそうで、
プロットだけしかないじゃないですか」
「プロットどおりなのよ!
もうヒントはあげないわ!」
「あっサルシャ姫ずるい!」
「ぐぬぬぬぬぬぬぬ!」
「うおおおおおおお!」
果たしてスライムは答えがわかるのか?
そして戦士と勇者の腕相撲の決着はつくのか?
答えは 『聖剣を台座ごと抜いた男』 を
読んでくれ!!!
さて、感想は以上です。
短編作品ですし、
何といっても評価の高い作品であります!
文字数は 2,350文字 と、
大変読みやすく、
読後感は半端ない作品です!
みなさん、ぜひどうぞ!
筋肉だ!