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初めてのボスとスキル発動

前の投稿日時とかなりかけ離れていたことに謝罪。すいませんでした。

※プロローグで妹がβテストをやっていたという設定に変えました。

道具屋に行ってポーションを買う。

「いらっしゃいませ。ご来店ありがとうございます。」

「えっと。じゃあポーション30個と投擲用の投げられるものを10個くらい…ってなんです?これ」

俺は黒い正六角形の物体を指さす。

「それはブラックボックスです。すべてのもの、というわけではありませんが結構な種類のものを持っておけますよ。でも耐久力というものがあり、それがゼロになったときに中に入っているものはすべて地面に落ちてしまいます。」

ふむふむ…はじめにGMが言っていた耐久度か。

「とりあえずひとつください。」

「投擲用のものは投擲用ナイフでよろしいでしょうか。」

「あぁ。それで。」

「一つ50Gなので500Gですね。ポーションが1500G。ブラックボックスは100Gなので合計は2100Gです。」

俺が狩りで貯めた資金は5322G。残金は3322G。これくらいの出費は何とかなるだろう。

「次は武器屋か「NPCよりはフリーマーケットで見たほうがいいぞ。」

「誰です?」

「俺はガンゲル。フリーマーケット、通称フリマを立ち上げた張本人だ。」

ガンゲルと名乗るごついNPCは俺に説明をする。まとめるとフリマはだれでも500Gを払えば出店できるという店のようだ。

「時々鍛冶屋がいたりするし、素材を持ってるなら格安で武器を作ってもらえるぞ。」

「分かりました。ありがとうございます。」

「気にすんな!じゃーな!」

「じゃあ行ってみるかな。赤熊の素材があるし。」

いろんな人が客寄せをする中で一つ何も客寄せはなく、武器作ります。と書いた看板が立ってるだけの武器屋があった。

「こんにちはー」

なんとなく興味をひかれた俺は声をかけてみる。

「何の用です?」

赤色の髪の毛をした猫背気味の若い女性はとりあえず。と言いたげな表情で応答する。

「この素材を使って双剣を作ってくれないか?」

赤熊の素材を差し出して言う。

「了解。他に使いたい素材、アビリティにする素材は?」

アビリティ?初耳だ。

「アビリティ?って何?」

「そんなことも知らないの?」

というかホームページをろくに見たことがないな。

「とりあえず説明お願い。」

「アビリティっていうのはMOBの能力を一時的に覚えたりできるシステム。」

「じゃあ赤熊の魂っていう素材で。」

「ん。いいもの持ってるね。わかった。10分くらいかかるからどっかいって待っててね。防具も初期装備みたいだし変えなよ。」

「ああ。忠告ありがとう。じゃあ時間がたったら来るよ。さよならー」

「次は防具屋か。」

そしてその次は、旗を振りまわしている客寄せとみられる男がいた。防具屋って大々的に書いてあるし、行ってみよう。

「こんにちはー」

「なんだ?」

「防具はないか?素材はないが。」

「ちょっと待ってな。」

そう言い、金髪の青年は奥に駆け出す。その10秒くらい後に帰ってくる。

「これはどうだ?」

「ブラッククロス?」

真っ白なコートとそれと同じズボンに籠手を出してくる。コートの後には真っ黒な十字架が書かれており、ズボンには両膝のあたりにも黒い十字架が。籠手には長細い十字架が。

「そういう装備の名前だ。これを一式買えばこれもやるよ。」

青年はそういって後ろにあった箱のなかをのぞいて、「あった。」といい、赤い十字架を俺のほうに持ってくる。

「これはブラッディクロス。これは全部装備すると追加効果でHP+10%とアンデット系モンスターへの攻撃ダメージが1.5倍だ。そしてこれらが全部で3000G。どうだ?買うか?」

どうするか…掲示板の情報ではこの次は死者の洞窟というアンデットだらけのフィールドらしい。一応買っておくか。

「分かった。買うよ。ほれ。」

「まいどあり~!また来いよ!」

「はいはい。そろそろ武器はできてるかな?行ってみるか。」

すたすたとフリーマーケットの中を歩く。2.3分後に武器屋に着く。

「こんにちはー」

「あぁ。君か。武器はできてるよ。」

そういいながら武器屋の店主は赤と黒が混じった武器をトレード欄に出す。

「へぇ。レッド・ブレイサーか。いいね。代金は?」

「いいよ。レベルも上がったし、何よりアビリティ付加が成功したんだ。お祝いと思ってくれ。」

「アビリティ付加って失敗するのか?」

「いいわすれてたね。30分の1で成功する。」

「めちゃめちゃ低確率だな…ありがたく受け取っておくよ。じゃあさよならー」

「おっとまって。メッセンジャー登録しない?レベルも高そうだし。」

「オッケー。俺はキリ。君は?」

「私はネクロ。」

前に「ネクロ」様がメッセンジャー登録要請を出しています。承諾しますか?と、システムメッセージが出現する。それに俺はOKにタッチする。

「じゃーね。ばいばーい。」

「さよならー」

新しくなった武器を見て、俺は「よろしく。相棒。」といった。今思い返してみるとめちゃめちゃ恥ずかしいな。陽月とかに聞かれてたら割と本当にひきこもりそうだ。

そして準備は終わり、広場へと走った。そこには怜と陽月がいて、怜は緑っぽい胸当てと赤色のズボン。陽月は鉄で作られたフルプレートアーマー。

「遅せーぞ!」

「遅いよ~」

「悪い悪い」

時間は1時40分。十分の遅刻だ。

「まぁ陽月さんと結構話してたけどね。」

「何の話だ?」

「お兄ちゃんには関係ないでしょ。」

「?まあいいか…」

「次からは気を付けてな」

「ういうい。」

「じゃあしゅっぱーつ!」

「おい待て待て」

「ん?まだなにかあるの?」

「さっき知り合った人と行くって言ってただろう。ついてこい」

「あぁ。そっか。」

「ここから先のワープポイントだ。」

「先に行っておくね。」

「はいはーい」

俺もアクセルを使って早く走る。これは町中でも使えるみたいだ。ついた時間は42分。そしてアマテラスの防具は赤色のローブだった。

「遅い。2分遅れてる。」

「さっきもそんなこと言われましたすみません」

「ま…いいよ。おかげで某大手ギルドのギルマスさんとも友達になれたしね。」

「へー。んじゃ行こうか」

とことこ歩いて十数分。

「ボス部屋の前に着いたか。」

「じゃあ行くか…」

「待て。」

「ちょっと待ってよ!」

後は直行するのみではないのか。

「へ?なんで?」

「自分を補助するスキルとかあるだろ!使ってから行け!」

「あぁそういえば…あったな。“神速剣”、“狂戦士の呪い”」

「2つか。どんな効果だ?」

「神速剣は自分の剣を振る速度を上げる効果。狂戦士の呪いは攻撃、敏捷をあげて、防御を低下させる効果だ。」

「うわ…さすがに引いた。」

「俺も。」

「私もだね。」

「「「なぜ防御を下げる!?」」」

「へ?なんでってなんで?」

「ベルセルクはもともと守備が低すぎるよ。下げるのはちょっとやめたほうがいいと思う」

とアマテラス。

「さらに下げるとかはこっちにも迷惑。」

と怜。

「余裕で勝てると思うなよ。雑魚より何十倍も強い。」

と陽月。

「まぁまぁ行こうぜ。」

「分かったよ…ったく…」

といいつつボスがいる部屋の中に入る。

「ボスは近くの敵がいる場所を感知できるらしい。遠距離攻撃からいくぞ。」

「使えるやつは手を上げろ。」

「使えるぞー」

と俺。

「使えますよ。」

とアマテラス。

「使えるよ。」

とレイ。

「じゃあ一斉に攻撃開始だ。」

「いっせーのーで!フリーズランス!」

「ブラストフレア!」

「俺は投擲―」

魔術師たちが魔法を打つ中、俺だけナイフを二本投げる。

「敵はケンタウロス。攻撃方法はフリーズランスっていう魔法。さっきあたしが使ったやつだね。あとは斧による攻撃と弓矢で毒矢を打ってくるぐらいかな?」

「ブモォォォォ!!!」

とケンタウロスが突進してくる。

「アクセル!」

俺も加速して突っ込んでいく。そのまま横にそれてターゲットが俺になる。

「来いよ!」

「ブモモォォォォ!!!」

と声を上げてフリーズランスを使ってくる。

「右左前上左左右上ね。オッケー。」

俺はすべての攻撃を記憶して避ける。

「アイスフィールド!」

とレイが魔法の詠唱らしきものを唱える。その瞬間に相手の近くのフィールドがすべて凍結する。

「ブモォォ!?」

とびっくりしたような声を上げて足から凍っていく。

「でかした!アクセル!」

俺はアクセルを使って一気に距離を詰め、クロスカットをする。

「まだまだぁ!デストロイスラッシュ!」

力をためて相手の首を斬る。だがまだ敵は倒れない。

「まだまだぁぁ!!ぐあっ!?」

どこからか突き刺すような痛みを感じる。その根源は…

「あぁ…取り巻きの存在を忘れてた…」

そいつは牛の姿をしていて、三又を持って突進している。

「うわあぁぁぁ!?」

と、横から悲鳴が上がる。

「何が起こったー?」

「アマテラスさんが死に戻りした!」

「あちゃー…っておい!後!」

「お兄ちゃんも後ろに気を付けてね!」

という声と共に後ろからの牛の攻撃で撃沈してしまった。

「あれ?すごく風の音が聞こえるぞ?」

と後ろを向いた時にはもう遅い。ケンタウロスが斧を振りかぶっていた。その時。

「自己犠牲!」

とツクヨミがスキル名を詠唱していた。自己犠牲とは誰かが喰らった攻撃を自分が肩代わりできるスキルだったはずだ。

「あれ…?俺一人…?」

「ブモォォオオォォ!!!」と後ろからケンタウロスの叫び声が聞こえる。その声と共に突進攻撃。その時に、邪魔なシステムメッセージが発動した。そして俺はそれを確認する。

「システムメッセージは…?消去を一時的に取得しました…?ま…使ってみるか。消去!!」

大理石の床を見ても俺の姿には何も写ってはいないし、ケンタウロスにも異常はない…だが、

「取り巻きがいねぇ…何だよこれ…。」

突進をよけてジャンプし、ケンタウロスの斧の木でできた柄に剣をさす。バギッバギバギバギバギ…という音とともに、ケンタウロスの斧の刃の部分が手からくるくると回転して背中に刺さる。

「ブオオォォ!!!」

「アクセル!あれ…?スキルが増えてる…一回使ってみよう。双剣乱舞!!」

一気に距離を詰めてジャンプ。ケンタウロスの頭のところでスキル発動。何度も続く怒涛の連撃がケンタウロスの頭をとらえる。だがあちらもつかれているようなそぶりは見せない。

「もう一度攻撃するか。」

と言ったその時。横から矢が飛んできた。それを俺は片手で受け止め、手で砕く。その間に投擲を使ってレッドブレイサーを投げる。ブスッ!と刺さる音が鳴り、ケンタウロスの耳らしきところに刺さる。

「ブルォオオォォォ!!!」

耳をつんざくような咆哮を上げて、周りから牛が湧いてくる。それを気にせずナイフを数本取り出して落ちながら目玉に投げ続ける。

ブオオォォォ!!と雄たけびを上げながらバタリ。とケンタウロスは倒れる。

「俺の勝ちだ!」

俺はそう高々と叫び、途中で飛んできた矢はだれが撃ったんだろう。などと思いながら街に帰るためのポータルに入ったのだった。

ステータス (2話時点)

キリ Lv.16

STR 22

MATK 1

DEF 6

AGI 19

VIT 7

スキル 急加速 減速 クロスカット クロススラッシュ 神速剣 狂戦士の加護 


ご閲覧、ありがとうございます。

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