第13話♪姑出演
≪姑vs猫≫
姑が以前猫をどうしても飼いたいと近所の雑貨屋から、もらってきた時のこと。
そこはエサだけ食べさせて、あとは気ままに過ごす猫達の憩いの場。
子猫が欲しいと言っていたけど、姑が気にいってるのは、私も、あんなぶさいくな猫見たことないぐらいのブス猫。
それもどう見ても成猫。
雑貨屋も、その猫は子猫だと言い張り、捕まえて麻袋に入れ、姑に渡し、サンタクロースのようにぶらさげて自宅へ…
猫も、いきなり袋に入れられ、右に左に揺れ、袋の中はまっくらだから不安だったのであろう。
遠くから右に左にフラフラあやしい人が向かってくると思ったら姑。
家に入るなり猫は押し入れに入り込んでしまったらしい。
猫缶を置いても全身毛を逆立て、杖でつついても威嚇してたらしい。
一晩姑と猫のバトルをくり広げ、朝窓を開けたら一目散に逃げていったとか。
しかも押し入れは、おしっこくさい。
姑が使っていたシャ●ルのバッグににも匂いはついてるし、爪でボロボロに…
私が、雑貨屋に行くと、その猫何もなかったような顔して寝そべってる。
雑貨屋もまた捕まえると言ってたけど、さすがに姑は懲りたらしい。
≪打ち合わせ≫
葬儀屋さんと、打ち合わせが4時間かかりました。
笑ってしまったのが義父の遺体をドライアイスで冷やしてることを聞いた姑が
「そんなのいらないわよ。うちから氷持ってくれば少しは安くしてくれるの?」
…家庭用の冷蔵庫の氷とドライアイスは違うと旦那や義弟、葬儀屋さんも説明に必死。
お坊さんにお経と戒名つけてもらうのが70万と聞いた姑
「そんなにいいお坊さんじゃなくて見習いでいいわよ。戒名も適当でいいわ〜」
…大事な葬儀に見習いや戒名適当とは、みな唖然。
葬儀屋さんが姑発言に
『では20万円お引きして
50万円でお布施お願いします』
えっ?こんなことで20万安くなっちゃっていいの?
≪お通夜だよね?≫
お通夜なんとか終了しました。
お坊さんも坊主じゃなく、普通の髪型だし、なんか迫力にかけたわ〜
姑の発言で20万安くなったからか、お経も迫力ないんだよね。
姑
「あんなんだったら、私でもできそうだ。腹減ってんのかね?」
姑小さな声で言ったつもりだろうけど、合間の静まり返ってた時なので聞こえてるって…
ちびみかんも始めは、神妙にしていたものの飽きてきてスカートを茶巾寿司のようにしたり、歌を歌ってるの…
♪も〜えろよ♪
♪もえろ〜よ♪
シャレにならないよ〜
しまいには眠いとか、あのおじさん何言ってるかわかんないとお坊さんのことを言い出し、私と一緒に一時退場しましたわ。
≪緊張感≫
義父の告別式。
お坊さんのお経聞きながら、姑がうつむいてたので悲しんでるんだなと思ってたら、前にこっくりこっくり、喪主が寝てたらまずい。
旦那に姑寝てるよと言ったら、旦那も呆れつつ起こしてたけど、その後また寝てるよ。
年取ると眠くなるのかしら、お経が子守歌?
緊張感がないとか?
そのまま爆睡して椅子から落ちたらと、私まで緊張したわ〜
ちびみかんも横で鼻をほじり
「ママ〜はなくそ。見て〜でかいよ」
…私の喪服につけるな!
黒だから目立つんじゃい。
霊柩車の助手席に写真を持って姑が乗り込むことになったら
「じいさんと乗らなきゃいけないの?いやだわ」
旦那も義弟も
「あまりぐちゃぐちゃ言ってるとじいさんの棺桶の中に入れるぞ」
と脅してたわ
なんか緊張感や悲しみにかけるお葬式だったわ。




