夕凪のヒッピー
悲しくて、麗しい時間。
曼珠沙華が咲き誇る平地で、
君に恋をした。
なぜだろう、夕方は蒼く、
涙が溢れた。
あれから2年半、
君と僕は通い婚を選び、
僕の子が産まれた。
名は修斗という。
暁が朧げな頃、
ミシシッピ川の唄を、
君は口ずさんだね。
修斗が3歳になるころ、
天海が産まれた。
修斗と天海だけで、
十分幸せなのに、
至大が誕生した。
修斗と天海、至大。
貴女は虫ケラも拾える。
心地よい夕凪に、
キスしてまた育む。
次の子は佳奈にしよう。
どんぶらこっこ
いつぞやの春。