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アイドルの恋愛事情~アイドルカップルの日常~  作者:
本編

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44/99

44.初詣

午前中の仕事を終えて、午後からは収録で初詣に行くことになっている。あまり眠れなかったからバス移動で寝ちゃわないか心配。陽葵ちゃんはちゃんと寝れたかな?


「美月さん、おはようございます!」

「昨日の生放送かっこよかったです!」

「おはよ。ありがとう!」


集合場所に着いて、バスに乗り込むと前の方に座っている高校生メンバーが元気に挨拶をしてくれた。皆も寝たの遅かっただろうに元気だなー。


1番後ろの席に凛花さんと柚が座っていたから、一言二言話しながら後ろの席まで進む。


「おはようございます」

「あ、美月おはよー!! なんかテンション低いね?」

「眠いからかな? 柚は元気すぎない?」

「眠いよねー。もう柚ちゃん元気すぎて凄いよ……」


元気すぎる柚と、眠そうな凛花さんの差がすごい。柚の相手するの大変だっただろうな。


「初詣、絶対混んでますよね……」

「今日がピークなんじゃない? 収録出来るのかなって感じだよね」


場所にもよるだろうけれど、人混みではぐれそう。特に柚とか。


「美月、はぐれちゃだめだよ?」

「え、それ柚が言う??」

「柚ちゃんが1番はぐれそうだよね。食べたいもの見つけても走って行っちゃだめだよ?」

「子供じゃないんですからそんなことしませんよー!」


凛花さんの言葉に自信ありげに答えているけれど、この前ツリー見つけて走って行ったよね? 凛花さんも同じことを思ったのか苦笑している。


「陽葵さんおはようございます!」

「おはよー。みんな元気だね! 今日もよろしくねー」


陽葵ちゃんが到着したみたいで、声は聞こえるけれどなかなか来ないからそわそわしてしまう。きっと前の方に座ってるメンバーと話しているんだろうな。


「美月、落ち着き無さすぎ」

「え?! そんなことないよ」


柚にニヤニヤしながら指摘されるほど分かりやすかったらしい。ちょっと落ち着こう。


「おはよー」

「陽葵、おはよ。なかなか来ないから美月がそわそわしてたよ?」

「うわ、凛花さん何言ってるんですか?!」


陽葵ちゃんが来るなり、止める間もなく凛花さんにバラされて陽葵ちゃんの方を見られない。絶対ニヤニヤしてる……


「ふーん? そわそわしてたんだ??」

「してませんー」


昨日の延長で甘えてもらおうと思っていたのに、最初から失敗した……


「えっと、陽葵ちゃん窓際どうぞ」

「美月が窓際でいいよ」


私と柚の間に陽葵ちゃんが座って、早速元気な柚に絡まれている。

バスが走り出して、2人が話をしているのを聞いていたのだけれど、気づけば寝てしまって、陽葵ちゃんに起こされた時にはもう参拝予定の神社に到着していた。


*****

メンバー視点


神社に到着したのだけれど、先輩たちが降りてこない。


「どうだった?」

「ぐっすり寝てました。先輩たち寝顔可愛すぎるんですけど」


様子を見に行った子が戻ってきて、興奮気味に寝ていると教えてくれた。

少し離れた神社で移動時間もそこそこ長かったし、遅くまで仕事で午前中も仕事してたから疲れてるよね。


「美南さん、望実さん起きてください。着きましたよ」


前の方に座っている先輩たちから声をかけて起こしていく。

最後に1番後ろの席を見れば、柚葉さんは凛花さんに、陽葵さんは美月さんにもたれかかって寝ていた。


「誰が起こします?」

「なんかこんなに気持ちよさそうに眠ってたら可哀想になるよね」

「え、陽葵さん可愛すぎません?」

「ほんとだ! 誰か写真撮った?」

「バッチリです!」


陽葵さんは美月さんの腕を抱きしめていて、寝てる時までイチャイチャしてるとかどこまでラブラブなんですか? もう付き合ったらいいと思います。


「ん? あれ、着いたんだ。ごめんね、もしかしてかなり待たせちゃった?」


私たちの声に陽葵さんが目を開けて、外を見て到着していることに気づいて謝ってくれる。


「着いたばかりなので大丈夫です」

「起こしてくれてありがとう。みんな寝ちゃったんだ」


両脇を見て、みんな寝ていることに苦笑している。


「美月、着いたよ? みつきー?」


抱きしめていた腕をゆさゆさしながら美月さんを起こそうと声をかけている。なにこれ可愛い。


「……ひまりちゃん?」

「うん。着いたよ? ほら、起きて?」

「あー、寝ちゃったか。だる……」


寝起きのだるそうな美月さんもイケメン! そんな美月さんを見つめる陽葵さんの目が優しすぎてこっちが照れる……

柚葉さんも凛花さんも起きて、みんな揃ってバスを降りて神社に向かう。


「うわ、凄い人……」

「はぐれないように手繋ぐ?」

「え、繋がない」

「けちー」


前を歩く2人は早速イチャイチャしていて見ているだけでニヤニヤしてしまう。


「あ、クレープ売ってる!」

「こら、走って行かないって言ってたのは誰かな?」


後ろでは屋台に向かって走り出そうとする柚葉さんを凛花さんが捕まえていてみんな笑っていて、年が明けても変わらないメンバーに何だかほっとする。

ライバル意識はあるけれど、皆仲が良くて家族みたいなグループに居られることが嬉しい。今年もたくさんの思い出を作れたらいいな。

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黒狼と銀狼
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