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76話 トンネル掘削

行軍2日目の朝となり、宿泊コンテナから続々と出てきて朝食の準備を始める。

今日の朝食は、小型コンテナから出したパンの絵が描かれた下に『長期備蓄用食品』と連邦公用語数種で書かれた缶詰と、同じ用途のフリーズドライのスープだ。

パンはそのままだが、スープの方はパンを取り出した缶詰に水を入れて温め、フリーズドライの具を入れて戻したものとなる。


朝食も概ね好評だった様で、食べ終えて片付けが終わると手際よく行軍隊形が組まれていく。

「諸君、おはよう。昨夜はよく眠れたかな?」

私の問いかけにもほぼ肯定的な反応で、問題無さそうだ。

「今日は里の領域にある最も東の町に到達する予定です。では参りましょう」


エスリナが今日の予定を告げ、野営地を後にする。

昨日に続いて今日も快晴で、朝は少々肌寒い位だったが、進むにつれて気温も上がり吹く風も心地よいものとなる。

そしてそろそろ小休止の時間となってきた頃、今朝遠くに望んでいた山の(ふもと)に着いた。


エスリナ達に訊くと、この先は道の起伏はそこまでではないものの、山を何度も迂回するために道が大きく蛇行しているそうだ。

【エリア・サーチ】を測量モードで起動すると、確かに直線で進むより倍は時間がかかりそうである。


なので出陣部隊を小休止させ、その間に【ボーリング】を元にしたトンネル掘削魔法の起点を決める事にした。

休憩中にエスリナ達にトンネルを掘削してショートカットする事を伝え、先に起点へと向かい魔法を起動する。

すると、起点の山肌が剥き出しになったかと思うと一気に穴が開いて、どんどん一番奥の壁が延びていく。


5分程経ち、エスリナ達が先立って来て、

「フレデリック様、トンネルの方は…」

とトンネル内を覗くと、既に600メートル程掘り進まれていた。

「もう数分で貫通すると思うから、中を進んで行くとしよう」

私は騎乗し、誘導する様にトンネルに進入する。


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