54話 本陣蹂躙
坑道守備隊の1人が致命傷を負った様なので、【(上級魔法)エクストラ・ヒール】で回復させつつ敵本陣の様子を視ていると、本陣に残っているスケルトンメイジ達と共に攻撃魔法の準備に入った。
半包囲しつつあるこちらを攻撃するのかと思ったが、その矛先は田畑に向けている様で…
(なるほど、徹底しているね。とは言え田畑を焼かれるのはマズそうだ…まとめて倒すか)
空に大きな魔法陣を展開し、魔力を一気に注ぎ、
【(最上級魔法)シャイニング・スコール】
まだ詠唱の終わらないワイトとスケルトンメイジ達の居る敵本陣に向けて魔法を放った。
敵本陣の真上に巨大な光球が作り出され、無数の光線となり降り注ぐ!
光が収まる頃には、千以上居た本陣は僅か数体が残るのみとなった。
突然の大規模魔法の行使に驚いているらしいエスリナ達にここを任せ、【(上級魔法)デミシフト】で本陣(跡)に転移する。
生き残っていた司令部要員のうち、ワイト以外は必要ないので斬り捨て、魔法のダメージで動くに動けないワイトと対峙する。
「貴様わぁ、さっき交渉の時に居たようなぁ…何者ですかぁ…?」
「セラ・フレデリックという。先日、この地に喚び出された者だ」
そう答えると、ワイトの眼窩の赤光が大きくなり、
「勇者…?此処も勇者を召喚していたのですか…?しかし、勇者はこんなに強くない筈…何故…?」
半ば自問自答となっている問いに、
「この里は引きが良かった、と言う事だろう」
もうすぐ死ぬ者に一々訂正するのも煩わしいので話を合わせ、
「一応聞くが、残りのスケルトン共に攻撃を止めさせ降伏する気はあるか?」
そう聞くとワイトは口元を歪ませ、
「ありませんねぇ、殺しなさい」
と答えたので、剣を一閃し首を刎ねて止めを刺した。
情報の劣化を防ぐため、跳ね上がった首を【(上級魔法)スタンドスティル】で時間経過を止める。
(さて、情報を引き出せるだけ引き出すとするか)
そしてワイトの首に対して【過去視】を使う。




