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44話 戦闘開始

ガシャガシャと耳障りな音を立てながら魔王軍は街道を進んで来て、横陣に展開しながらおよそ400メートルの距離をおいて停止した。

その中から一体のワイトがゆっくり進み出てきて、こちらから前に出ていたエスリナと対峙する。


「さて…先日の提案の答えを聞きに来たのですが、一応お答えしていただいてもよろしいですかねぇ?

接近前に隠匿発動した【アプライズ・エリア】で『ドルグードの幹部の末席』と出たワイトがエスリナに問いかける。


「提案を拒否します」

短く答えるエスリナ。

「ほう…いいのですかぁ?また貴女の同胞がたくさん死ぬ事になりますが…」

「くどい。魔王軍などに膝を屈する気はありません」

「そうですか…では今からたっぷり後悔していただきましょう…貴女が生きていればねぇ?」

嫌らしい笑いをしながら、ワイトは横陣の中に戻っていき………こちらに向かって横陣が動き出した!


《弓・魔法隊は敵の先頭が接近した後は弓や魔法杖を持っているスケルトンから優先して狙い、射程内に居なければ敵軍の中ほどを攻撃》

《白兵部隊は訓練通り、負傷したらすぐ交代すること。前が倒れたら次の者が前に出て、その次の者が倒れた者を後ろに引きずり渡すように。

スケルトンの得物は錆びているから切れ味は悪く、余程の事がない限り直ぐ死ぬ事は無い。気を張り過ぎずに戦うように、以上だ》

訓練時と同じく、里の戦士達とサニア王国選抜隊の境目に立ち接近する横陣を見ながら【テレパシー】で指示を出す。


(しかし本当にスケルトンばっかりだね。デュラハンとワイトは先ずは後ろで様子見か。…後陣から一個中隊が離れて西に向かうようだね。坑道守備隊にもう少ししたら知らせようか)

【千の眼】で動き出した敵軍を視ていると、接触まであと100メートルというところで数は少ないが、スケルトンメイジが長々と詠唱(スケルトンなので声は出ていないが)していた中級魔法をこちらの先頭に向けて放ってきた!


(まああれだと多少怪我をする程度だけど、実戦経験が無い者が多いから混乱するかな…という訳で【障壁】)

放たれた全ての魔法の前に薄く展開した【障壁】により、【障壁】は破壊したもののそれでエネルギーの殆どが無くなり、弾着前に全て消えてしまった。


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