41話 練度の差
昼食の準備の間に、街道を境に左右に分けて動き回らせていた魔法人形達を呼び戻し、状態を点検することにした。
主にエルフで構成される里の弓・魔法隊はさすがに優秀で、魔法人形達はほぼ全てがハリネズミの様になっていた。
一方、サニア王国の弓・弩隊の標的だった魔法人形には疎らにしか矢が刺さっておらず、練度(と種族特性)の差が如実に現れていた。
弓隊それぞれの代表達は魔法人形達を見て、一方は得意げでもう一方は肩を落としていた(どちらがどちらかは言うまでもない)。
「サイロス君、昼からは里の者達から指導する者を出して欲しいのだが。
いくら今回はあまり出番が無さそうとは言え、さすがにこの状態では後々不安がある」
「確かにそうですね…指導可能な者を募っておきます」
矢(魔法人形内で補修&光属性付与済み)を回収し、丁度昼食の準備も出来たので、この話を契機に昼食を取る事となった。
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先程地魔法で作っておいた長テーブルの上にミューリエル達が昼食を準備し、私、エスリナ、訓練を観に来ていたケイド王子、コーデリア王女と共に昼食を取った。
食事が終わり、お茶を飲んでいるとケイドが
「フレデリック様、少し訊きたいのですが、訓練中に一定時間が経つと列を入れ替えておられましたが、もっと列毎に長い時間戦わせないのですか?今回は訓練だから特別短いのでしょうか?」
そう訊いてきた。
「実戦経験者やベテランが多ければもう少し長く戦わせてもよいが、今回は少ないのでこのまま行く予定だ。
初心者は身体に無駄に力が入るから、早く疲れるものなのだが興奮しているから大抵気付かない。
そのまま戦っていると急に疲れが来て、身体が動かなくなったりする者もいるから早めの交代が死傷者を減らす事になる」
と答えると、
「なるほど、そうなのですね!勉強になります」
隣のコーデリア共々感心していた。




