39話 侵攻部隊の兵種
今朝はいつも通りの時間に目覚め、分体だが習慣である魔力を鍛える為の鍛錬(主に瞑想)を行い、終わる頃に朝食準備が出来たとミューリエルが迎えに来た。
今朝も同じメンバーで朝食が始まる前に、
「アリステラ殿、改良が出来たのでこちらをお返ししますね」
そう言い、アリステラに水晶球の魔道具を返した。
「フレデリック様、ありがとう。どれどれ…うわっ、凄く魔力が通りやすくなってるわね!これなら集中力もそこまで必要なさそうだし、時々使っても大丈夫そうね!」
その反応にスーリオンとガルドはやや苦笑いしながら、後で見せて貰おうと頷きあった。
朝食が終わるとスーリオンが、
「いよいよ明日、魔王軍がこの里まで来る訳ですが、エスリナの手の者から報告があるそうなので呼んでも宜しいでしょうか?」
そう言ってきたので、
「勿論だ、詳しく聞きたいしね」
と答えると、エスリナが入室を促して猫獣人の女性が入室して来た。
「報告します。魔王軍およそ5千、今の行軍速度ですと明日5刻〜5刻半(10時〜11時)に里に到着します。
部隊編成は前と変わらず、ほぼスケルトンとその上位種少々で構成されていますが、少数のデュラハンやワイトが指揮官格として幾つかに別れた隊を率いています、以上です」
「何か訊きたい事があるでしょうか?」
エスリナがそう促してきたので、
「敵軍はアンデッドのみで編成されているのかな?」
「はい、交代で見張っていましたが王都を攻めている軍の様に小鬼や豚鬼、牛鬼などは見受けられませんでした」
「なるほどね、とりあえず私はいいかな、ありがとう」
そう言うと、エスリナが労をねぎらい斥候の女性は退室した。
「フレデリック様、何か気になる所でもありましたかな?」
スーリオンがそう訊いてきたので、
「いやなに、アンデットだけで編成されているという事は兵糧が要らないという事だから、坑道に立て籠もったら入り口を封鎖して出て来るまでずっといるつもりなのかも、と思っただけさ」
軽く肩を竦めて答えた。
「スケルトンみたいな辛気臭い奴らがうちの坑道の入り口にずっと居たら嫌過ぎるな…」
思わずガルドがボヤいたが、
「違うでしょ、敵軍は兵糧が要らないのだから兵糧切れで撤退する事がない、という事よ」
それにアリステラが兵理を説いてたしなめた。




