29話 練兵場にて
練兵場になっている広場には、3千人余りの里の戦士達が集まっていて、隊毎などで訓練を行なっていた(難民から抽出した兵達は、全員で来ると多少手狭になるので南側で訓練している)。
サイロスに案内されて来た私は、その光景を見て、
「ふむ…弓隊や魔法兵は一定以上の水準にある者が多いが、やはり白兵部隊は練度が低いな」
とつぶやくと、
「教官となれる者が少なく、なかなか効率的に訓練が出来ていないのが実情です…」
やや項垂れながら、サイロスが応えた。
「私も教えてはいるのですが、私の戦い方は少々特殊なので参考にしづらい部分もあって…」
代表達の中で唯一ついて来たエスリナはそう言うと、
「まだ装備品引き渡しまで時間があるようですし、宜しければ私と手合わせ願えませんでしょうか?観戦すれば参考になる事もありますでしょうし」
そう言ってきたエスリナのステータスを思い出すと、
エスリナ 年齢:479歳 種族:猫獣人、女
LV 82 契約精霊:水
職業:精霊樹の里獣人族代表
【剣術:A+】
【格闘術:A】
【投擲術A】
【物品鑑定:A-】
【人物鑑定:A+】
【隠密:S-】
【精霊魔法:水属性のみ上級まで全て】
【精霊魔法:風、土属性上級の一部】
【精霊魔法:中級まで全て】
【暗視】
【身体強化:中級】
【属性攻撃半減:水、氷】
(うん、暗殺系にしか見えないな)
斥候や諜報員を育てるには向いているようだが、普通の兵を育てるには不向きかもしれなかった。
「良かろう、何か制限などあるかな?」
「いえ、特にはないので…サイロス、審判をしてください」
頷いたサイロスが移動した私とエスリナの間に立ち、模擬戦の準備が整う。




