27話 一方その頃②(光翼連邦にて)
儂のコレクションが…とちょっと涙目になったドワーフの技術部長が居る魔導科学省を後にし、事前に早く言っておかねばならない事がある諜報部を訪れた。
部長室の扉を開き、隻眼の20歳前後に見える男性に声をかける。
「やあ、スコルツ大将ちょっと良いかな?」
「これは陛下、いかがなさいましたか?…ひとまずおかけください」
秘書がお茶を出して退室し、2人きりになっておもむろに話を切り出した。
「今朝の出来事はもう知っているよね?」
「陛下の分体が遠い惑星に喚び出された話ですか?」
「そう、それでその惑星には『勇者』も喚び出されたそうなのだよ」
その言葉にスコルツは片眉を僅かに上げ、
「…調べる必要があるという事ですかな?」
「2柱1組でようやく1人喚び出したそうだから可能性は低いと思うのだけど、30年前は思わぬ大物が釣れる事もあったし、経費もあちら持ちに出来るから悪くないかな、と思ってね」
スコルツは肯き、
「分かりました、何班必要でしょうか?」
「2班お願い出来るかな?3日後にあちらに喚ぶから準備を宜しく頼むね。任務としては他に勇者の所属する国が出来れば滅亡しないように支援する事も含まれるから、それなりの手練れを人員に含めてくれ」
「承知しました、では早速人選にかかります」
そう言うスコルツを残して部長室を出て、今度こそ自室に戻る事にした。




